第181話 精液を甘いって書かれる風評被害
「陽菜ちゃん詳しく! 恭介さんのおちんちんってどのくらいの大きさなの?」
「えっとね、手をこうやってぐっていっぱいに広く開いて親指の先から小指の先の間くらい」
さっきまで俺の写真が入った写真立てと本棚の中のエロ本を見られて凹んでいた委員長が息を吹き返してメモ帳を片手に陽菜に詰め寄る。
「陽菜、そこじゃなくて! ……もっとあるでしょ!?」
今や俺の羞恥心とダメージが計り知れない。
確かに作中のきょうすけは勃起状態でもサイズが10㎝ちょっとくらい?
実際の俺の方がだいぶ大きい。
あと委員長が見たことのある俺の体を参考にしているっぽいので、病室で筋トレしていて委員長に上半身裸を見られた時の体と同じ感じに描かれていて今の俺よりはだいぶ細い。陽菜が今の方が筋肉質と褒めてくれるは嬉しいけど。
前回腋毛を剃って貰った時に陽菜に体を見られたしタオルごしに勃起してるのを見られてたからアソコのサイズがバレちゃったんだろうな。
陽菜の手はあんまり大きくないけど横にしっかり開くのでちょうど俺のサイズと同じくらいをしめしていて、これをものさしで測られたら俺の正確なサイズが全世界に公表されてしまう。
「でも、しずくちゃんの方の体はものすごく正確に描かれてるから。おっぱいのサイズも乳首の形も……アソコの形は流石に見てないし絵が修正されてるから分からないけど毛の生え方までこの前お風呂に入った時に見た本物そっくり」
今度は俺が手を前について四つん這いになり必死で鼻を押さえる。鼻血が出そうだし俺の獣のヤリはもうガチガチで何なら先行してる液体でパンツが濡れていそう。
陽菜が委員長に関して訳の分からない詳細なとんでもカミングアウトするせいで、絵とは言え委員長の体をバッチリ確認してしまったことになる。もう頭がピンク色。
「しずく、なんでお前そこまで体張ってるの……」
嫁入り前の娘が……お嬢様がなんで自分の体をモデルにエロ同人誌を描いてると思うが考えてみるとここは貞操逆転世界で女性の胸や乳首に関してたいして重きを置いていないから例えエロ同人誌でも女性の体なんて描いてあればいいだけの背景の一部なのだ。
元の世界の同人誌で男キャラの裸なんて俺も全く興味がなかった。ゴリマッチョの村上は竿役キャラの裸を見て、この上腕三頭筋は間違ってる(マニアックすぎる! せめて上腕二頭筋にしてやれ!)とか広背筋から大円筋の描き方が完璧だとか批評していたけど。
だからしずくがあんまり考えずに一番参考にしやすい自分の体を紙面に落とし込んだのは別に不自然はない。俺の股間に直撃してるだけで。
Vol.2の途中できょうすけを誘惑する巨乳おじゃまキャラは芥川そっくりの顔をしていたがあっちも本人モデルで書かれてるかと思うと頭がフットーしそう。
知ってる子がモデルの同人誌とか元の世界の男にとったらお宝でしょ。
フー……ため息とともに頭の中をちょっとすっきりさせよう。
この部屋で深呼吸しようとすると女子が三人もいるこの部屋の空気はいい匂い過ぎてますます頭が曇りそうだし。
「とにかくここのページ」
そう言ってしずくがきょうすけの
「え? そこはすごく評判がいいシーンだよ。今DL○iteって同人誌のダウンロードサイトでvol.3がダウンロードランキング3位まで来てるけど、皆「美味しそうで飲んでみたい」ってコメントくれてるよ」
委員長のいう通りファンタジーが正解なのか? だが、
苦くてマズイ精液を甘いって書かれる風評被害。
「精液っていうのは苦くてまずいんだよ。リアリティを追求するならそんなことも知らなかったのか?」
「「な、なんだってーーーー!?」」
委員長と芥川の声がユニゾンした。芥川を動揺させられたのはちょっと満足。
陽菜はよく分かってないのかきょとんとした顔をしている。
きょとん顔も可愛いけどどういう感情なのそれ?
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考えてみたら三連休ですよね。だったら17日も5話投稿するべき?
6月は祝日がないので祝日のルールなんて考えてませんでした。
来年のGWとかまで続いてるとは思わないけどGWとかシルバーウイークは死にそうですね。
とりあえず17日は5話投稿します。
7/15,16,、7は1日5話特別公開
6,9,12,15,18時の1日5話更新となります
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