第25話 二階で大きなネズミが暴れてるんだろうか?

 高校復帰を明日に控えた俺はある家の玄関チャイムの前で緊張していた。

 姫川陽菜の家である。流石に病院であんな別れをしてから二か月以上たって高校でばったり再会するのは気まずすぎる


 覚悟を決めてチャイムのボタンを押し込む。

 ピンポーン! 家の中にチャイムの音が響いた。このまま逃げ出したい気分になるが、この貞操逆転世界にもピンポンダッシュがあるのかどうか、貞操観念とあんまり関係なさそうだから普通に同じかもなどとどうでもいい思考をすることで気持ちを紛らわせる。


 ガチャッ

 ドアが開いて陽菜の母親のさちえさんが顔を出す。向こうの世界ではしょっちゅう顔を合わせていたがこっちの世界では初顔合わせだ。こちらの世界の多々良恭介はあまり付き合いはなかったようだが。


「あら、あらあらあらあら……ひょっとして恭介くん? まあ……大きくなっちゃって」

 おば……さちえさんが凄くいい笑顔で俺を見上げてくる。陽菜の母親という事だけあってヒナと一緒で背は低くおっぱいは大きい。


「ご無沙汰しております。えっと……これ手土産で、お菓子なんで早めに食べちゃって下さい。陽菜さんは家にいますか?」

 日曜日の午後という時間なら家にいるのではないかと思ったが、

「ええ、いるわよ。陽菜ちゃ~ん……恭介君来てるわよ~」

 さちえさんが大きな声で二階の陽菜の部屋に向かって呼びかける。ちなみに元の世界ではおばさんと呼ぶとさちえさんは般若に変わる。


 ガタッ……ドスン……バタバタ……

 二階で大きなネズミが暴れてるんだろうか?


「あらあら……これは少し時間がかかりそうねぇ。恭介君は時間あるの?」

「ええ、大丈夫です。明日から学校に復帰するのでその挨拶に来ただけですから」

 俺の答えを聞いてさちえさんはニコニコしている。元の世界とあんまり差がないようで安心する……と思ったが油断だった。


「ねぇねぇ……あの頃よりもおちんちん大きくなった? 最近は陽菜におちんちんの写真を撮らせてあげてないの? 前に陽菜に写真を見せて貰ったけど小さい頃の恭介君ポークビッツ可愛かったなぁ美味しそうだったなぁ♡ 大きく成長した今の姿おちんちんもいつか見せてね」


 この世界では熟れた人妻も飢えててヤバいということをイヤというほど思い知らされた。



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