オーク2
「とりあえず、こんなもんでいいかな。」
俺は4時間かけて、作った洞穴を確認する。
俺は、黒いナイフを変形させて、土を堀まくった。魔力をごっそり使った。
俺は村長と作戦会議して、村人を逃すように言ったが、村人を乗せるには圧倒的に竜車などの人を運ぶ乗り物がないらしい。
つまり、オーク達の更新から村人達を守らないといけないのだ。
俺たちが負けた、もしものために洞穴で援護がくるまで籠城するらしい。
「寝るか。」
俺は魔力回復のために寝ることにした。
村人の避難は村長に任せて寝た。
ーー夜明けーー
「起きてください。」
俺は村長宅で、家事手伝いをしている40代ぐらいの女性に起こされた。
「もう、そんな時間か。」
昨日夜遅くまで、作業をしていたから普通に寝不足だ。
「本当に夜明けで宜しかったんですか?」
「ああ。やりたいことあるしな。」
ダリアと夜遊んでいたから、寝不足でも起きれるようになった。
これは、感謝しないとな。
俺は、まだ魔力が完全に回復していないが、昨日と同じように黒いナイフを如意棒のように使い、空からオークの群れを見つける。
木々を倒していたから、すぐに分かった。
「意外に、近くにいるな。」
俺は、黒いナイフを元の大きさに戻した後、村長を起こしこの事実を伝えた後。
鎧のサイズをいつものサイズに戻してから、オークの群れに向かって、森を全速力で走って、2時間でオークの群れにたどり着く。
「それじゃあ、始めるか。」
俺が、今から始めるのは時間稼ぎだ。
全力で、黒いナイフの串刺しを展開する。
群れの外周円に存在するオークは基本普通のオークなので一回の串刺しで3匹は殺せる。狙いは脳みそだ。ここなら、回復力の大きいオークでも簡単に殺せる。
この串刺しの本数を20本は展開できるから、一度の攻撃で60匹ほどのオークが殺せる。
「何匹いるか、分からんが、削れるだけ削っとくか。」
俺は、オークの虐殺を繰り返す。
殺せば殺すほど、俺に向かって突進してくるから簡単な仕事だ。
数本の魔力回復薬を使って、辺り一体がオークの肉と油でぐちゃぐちゃになってきた時だった。
「急に硬くなったな。」
気づけば、一回の串刺しで一匹しか倒せなくなった。
おそらく上位のオークの個体になったのだろう。
「ワオォーン!!」
「ガアァ!!」
「ギギギィィ!!」
オーク達の血の匂いのせいで他の魔物達がよってきた。
戦闘は混乱を極め、乱戦になってきたので、俺はこの戦闘から離脱することにした。
ついでに、オークの群れに捕食君をぶん投げてみたが、切り落とされていた。
「マジか。」
最近わかったことだが、捕食君は高密度の魔力を注入されたら一瞬で死んでしまう。俺が5分、練りに練った魔力を使って、ようやく倒せるようになる。
つまり、俺以上の魔力が強いオークが少なくとも存在すると言うことだ。
それから、村に全速力で帰り、鎧を大人モードにしてから、村長達に現状を伝えて、村人の避難を手伝う。
外にいるのは俺とシャーロットしかいない。
「シャーロット、転移できそうか?」
「う〜ん。無理じゃの。もう少し近づいてこないと。」
「そうか。じゃあ、できるぐらいオークの群れが近づいたら起こしてくれ。」
「分かったのじゃ!!」
俺とシャーロットは見張り台の上から、オークの群れを観察していた。
シャーロットの転移はある程度、距離が近くないとできないらしいのでそれができるまで待つ。
自分一人だけなら、遠い距離はできるらしいが、俺と自分を転移させるには、十分に目視できる範囲じゃないといけないらしい。
俺は、体力と魔力回復のために寝た。普通に寝不足だしな。
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