少年編
人攫い
俺は8歳、フィーネは6歳になった。
フィーネは定期的に薬を飲んだでいることがよかったのだろうか、健康に育ってくれている。
俺も森の奥に入って、安全に稼いでいる。
レベル 1
力 :677
身の守り :612
素早さ :971
器用さ :819
魔法力 :999
魔法力がカンストした。黒いナイフをかなり使いこなせるようになったと思う。
フィーネにも魔法力を鍛えさせたいから、毎日一緒に訓練している。
そんな日常に、黒い噂が流れた。
「人攫い?」
「そう。最近子供を狙った人攫いが、頻発してるんだって。レックスも気をつけてね。」
「ミランダも気をつけたほうがいいだろ。」
「私は家から出ないから。」
ミランダとは腐れ縁で、俺は薬の材料と実験体になる代わりに、ミランダの薬を無料でもらえる契約をしている。
「たまには外に出たほうがいいぞ。健康的だし、頭も回る。」
「嫌だよ。疲れるし。」
「そうか。それで、その人攫いは貴族街の子供を狙うのか?」
「いや、貧民街の子供も貴族街の子供も関係なく狙っているんだって。」
「どう言う子供が狙われるんだ?」
「女の子だけ狙われるんだって。」
「変態貴族の仕業か?」
「さあ?でも貴族なら奴隷を買えばいいじゃん。」
「じゃあ、奴隷商人がの仕業か?」
「わざわざそんなことしなくても奴隷なんていくらでもいるでしょ。」
「じゃあ、なんでだ?」
「それが分かんないから、街の守衛達も困ってるんだって。」
「それはやばいな。フィーネを家の中に入れとかないと。」
「過保護だね。シスコンってやつ?」
「家族を愛して何が悪い?ミランダだってそうだろ。」
「それはそうだけど。何か違うな〜。言い方かな?」
「まあ、でも分かった。ありがとな。」
「その薬の感想ちゃんと聞かせてね〜。」
俺は薬屋を後にして、家に帰った。まず、フィーネを探した。
「フィーネ?」
返事がない。フィーネは外で遊んでいるのだろうか。
「確認しに行くか。」
いつもフィーネが遊んでいる場所に超特急で走っていった。
「フィーネ!!」
フィーネを見つけるとフィーネが泣いていた。
「お゙兄゙ぢゃ゙ん゙!!」
フィーネが俺に走って抱きついてきた。
「どうしたんだ?」
「ミーニャちゃんが、ミーニャちゃんが攫われちゃった!!」
ミーニャとはフィーネとよく遊ぶ猫獣人の子供だ。
俺はフィーネからさらわれた状況を聞き出して、フィーネを家に帰した。
フォーネは泣き疲れて寝てしまった。
俺がなんとかするって逝ってやったのがよかったのだろう。
俺は再びミランダの元へ行き、人攫いの情報を聞いた。
「人攫いの情報なんて、よく知らないいよ〜。」
「じゃあ、何か人探しに役立つ薬はあるか?」
「あるにはあるけど、試作品だけど。」
「どんな薬なんだ?」
「痕跡が分かるようになる薬。薬というより魔道具みたいなもんだよ。」
「どういうふうに使うんだ?」
「この液体に、探す子の服とかハンカチを溶かしてから、あたりにばら撒くの。そしたら、その子の目印が出てくるの。」
「無茶苦茶、量が必要じゃないか。」
「そうだよ。だから、役に立たないんだけど、レックスが素材を取ってきたら必要な量が揃うよ。」
「それって、俺でも取れる素材なのか?」
「大丈夫だよ。レックスがとってきた素材の余ったものを使ったやつだから。」
「分かった。じゃあ、素材を教えてくれ。」
ミランダから素材を教えてもらって、森に素材を取りに行った。
毒茸猪の背中に生えたキノコと肝臓
ホブゴブリンの睾丸
緑色の食虫植物の根っこ
右羽が赤、左羽が青の蝶
森を駆けずり回り、2時間で素材をそろい終えた。
「まずいな、日が暮れたか。」
夜と昼とでは人探しの難易度が全然違う。
急いでミランダに薬を使ってもらい、ミーニャちゃんがさらわれた場所で、人探しの薬を使う。
「すごいなこれ。」
ミーニャちゃんが人攫いに抵抗した時に破けたと思われる布切れを液体に溶かしてから、地面に撒くと、一瞬矢印が光って現れてから、すぐ消えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます