8.オレンジジュース


オレンジ色の明かりを灯して

一気に飲み干したら

涙 一筋 流れた


柔らかな時間 流れる

slow time, slow time

時間止まったら

悲しみも止まった

素朴なひと時


時計の針が12時を知らせる

小さな鳩が僕らの世界に挨拶する

「あなたたちの世界はどうですか?」

鳩が尋ねる


僕らの生きている証に

温かな日差しを織り成した淡い時間

もう笑っておこうか




オレンジ色の水を漂わせて

一度に吸い込んだら

笑顔 一片ひとひら 零れた


ゆったりした道 歩こう

through way, through way

足元見つめたら

笑顔を見つけられた

何気ないひと時


「時計の鳩は12時まできっと、

小さな肩を震わせていつも泣いている。

私たちの世界が醜いから」

君がつぶやく


僕らの生きている証に

温かな日差しが降り注いだ時間だけ

もう少し話そうか



「『ボクの声で

この世界が変わるように

願っている』

あなたはそう願っているの?」


鳩は答えない


僕らの生きている証に

温かな日差しを共にした時間だから

もう少し笑おうか


柔らかなオレンジ色の幻に包まれた

君の隣で



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