2.眠りのウタ
夜が満たされた 部屋の真ん中で
頬杖ついて 冷えた ためいき吸い込む
風が輝いて 窓の隅っこに
見えない月が 雲を濡らしてる
冷凍庫から取り出した
甘いジェラートは まだ固いまま
買ったばかり ブランドのパジャマも
私を着飾ったりはしないかな
夜の独りぼっち
闇が取れて
月明かりを身体に纏っても
お姫様にはなれないんだね
ジェラートが溶けたら
やがて眠りにつく
寝言のあなたに寄り添うから
今度はあなたが
寝顔を見る番なんだよ
爪を突き立てて 部屋のすみっこで
ためいきついて 空っぽのおなか鳴らす
夜が輝いて 窓の真ん中に
三日月下りて 雲をひっかける
冷凍庫の奥にしまった
チョコレートは まだあの日のまま
流行の ブランドのおいしさも
あなたにわかったりはしないけど
夜の独りぼっち
闇に慣れて
優柔不断が決意をしたら
浅い眠気はやってくるんだね
チョコレートを食べたら
やがて眠りにつく
寝返りのあなたに寄り添っても
あなたは全然
寝顔を変えたりしないから
夜の独りぼっち
闇を超えて
いつもの声が聞こえてきたら
温かな腕 しがみつきたくなる
時計の針がそろったら
きっと眠りにつく
寝ぼけたあなたに寄り添ってさ
明日はわたしが
寝顔を見せてあげるから
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