遡れば
フカフカのベット。ベットから落ち掛けているせいで、頭は逆さになり、血液がうまく行き渡らないのか、なんだか頭痛がする
「ここ、どこ?」
月に一度の楽しみと言っても過言てはない漫画の更新日。
仕事がやっと終わり、あまりフカフカとは言えないベットへ静かには入り、漫画を読んでいたはすが…
「何故?」
とりあえず、頭か痛いので身を起こしベットへ寝転ぶ
漫画を読み、就寝したはすが、豪華な部屋、まるでスイートルームのような部屋(泊まったことは一度もないが…)
(まるで、異世界転生したみたい。大抵こういうのは悪役令嬢だけど…)
最近流行りの異世界もの。はまっている私にとって面白い物語は大歓迎だが。
「私の名前はリリルカシューナ・パンデミオンセル。カルトシュア王国のパンデミオンセル公爵家の長女…」
(リリルカシューナって、小説「カルトシュアの聖女」の悪女と同じ名前じゃない?リリルカシューナって、リリカルみたいって思ったから覚えてる…)
「まさかね……」
ベットから降り、姿見へ向かう
そこには青みがかった黒髪に吊り目気味な青い瞳
推定6歳ほどだろうか、幼い顔立ちをしている。そしてふっくらとしている
「悪役令嬢になったのなら、破滅を回避しなくちゃね…」
【カルトシュアの聖女】のヒロインは私の妹。
リリルカシューナの妹 アルセルティアーナ
金髪に青い瞳に可愛らしい顔立ちをしていたはずだ
(確か、リリルカシューナはアルセルティアーナを幼い頃からいじめていたはずだ。いじめなければいいだけじゃない?なら…関わらないことにした方がいいよね)
同じ屋敷内でも関わることは少ない。それは母親がリリルカシューナを嫌っているからだろう。
実母にも関わらず嫌われている理由はわからないが、気にしたところで無意味だろうが。悪役令嬢とはそう言うものなのだろう
改善できたらいいのだが、リリルカシューナの記憶的には無理そうだ
(てっか、もう既にアルセルティアーナをいじめているじゃん…!!意味ない…)
だが、まだある…はずだ!
攻略対象と良い友好関係を築いていき、アルセルティアーナを虐めるわけないと思ってくれるだろう
(まぁ、そうなるためには…)と姿見に映る6歳らしくない体型…ぽっこりと出ているお腹をつまむ。それは脂肪…
「よし、痩せるわよっ…!」
前世はダイエットしたことがなかったが、仰○ニュースでダイエットのやつなどよく観ていたのだ。
きっと、その知識も役立つはずだ。
そう願い、痩せることを決意した
悪役令嬢は保身のため逃げ出しました。 花咲 @hanasaki0728
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