第46話 『われわれの正義』 その13


 ナンバー8は、あっさりとこたえた。


 『攻撃? あれは、地球流のごあいさつをしたのでべら。地球人は、まず、お互いに武器を打ち込みあい、それから、ゆっくり話し合いをするのが、古来からの流儀と心得ておりまべら。地球は、われわれの、故郷にべら。われわれも、あなたがた、も、昔からそうやってきたのべら。あなたがのせんぞも、われわれのせんぞも。どちらも、非常にちかいべら。』


 わが、首相は答えた。


 『なるほど、それなりに、良く分かります。しかし、人類も多少は進化したので、あなたがたの攻撃に、すぐには対抗しなかったのです。』


 これは、また、すごいはったりをしたものだ。


 相手の姿が分からずに、反撃できなかっただけなのでは?


 『われわれ』だって、地球のレベルは知っていただろう。


 スパイばかり派遣してたんだから。


 しかし、じょうめが言った。


 『実際、あなたがたを攻撃することは、可能でした。地球は、すでに、多次元宇宙到達ロケットを開発していまして、そこに、たとえば、反次元爆弾を搭載できるのです。これは、ごく一部しか知りません。製造は、ある小さな国が、秘密裏にやっています。ただ、正確な攻撃座標は、分からなかったが、あなた方の攻撃により、それも掴みました。証拠に、これから、贈り物をいたしましょう。』


 反次元爆弾?


 なんだ、そりゃ。


 じょうめが、リモコンみたいな装置のボタンを押した。


 それから、3分も待たずに、ナンバー8は七色に輝き始めた。



        🌈


 


 

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