第36話 『われわれの正義』 その3
『お察しのとおりでし。われわれは、食べられる側でし。あたなたがたが、食べられる側の子孫なのもわかっていまし。』
『あらま。』
ふみたいが、ぶちっと、舌を鳴らすように言った。
『さらに、この方は、われわれの、つまり、食べる側王室の、第一王女さまでし。』
大統領は、ぷりんさんを、手のひらで示しながら言ったのである。
『え〰️〰️〰️❗』
それは、思ってもいなかったことである。
『なんで!』
ふみたいが、ちょっと、詰め寄るように尋ねた。
『われわれの、現在の正当王室の国王、つまり、ナンバーワンは、かつては、ナンバーツーでありましたし。しかし、そのとき、ナンバーワンであった、この方の父上を不法に逮捕し、第13次元に幽閉して、自らが、ナンバーワンになりました。この方は、邪魔だったしから、難癖つけて、追放したのれし。ときの、ナンバースリーが、手を貸したのです。いまは、ナンバーツーになりましたし。われわれの、われわれは、追放に手を貸すように要求されましし。この方を、途中で、消すようにと。しかし、仲間で相談し、ひそかに、地球に匿うことにしましたし。消したことにしたしな。まあ、食べる側は、わりに、大雑把なでし。わたしは、大統領になりましし。』
『わたしは、だまっていましたし。』
ぷりんさんが、まともに話したのだ。
『あらまあ。なんと。ハムレットみたいな。』
ふみたいが、のけぞったのである。
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