第21話 『ネア・ゲラーの祈り』 その4
『あの長官さんと、よりを戻してください。』
ふみたいは、むちゃくちゃを言った。
『ぶ。😡 あのですね。そもそも、そうした関連がないのだから、できません。』
『ほほほほほだほ。分かっております。ささいな、冗談です。』
『まったく。もう。』
『はははは。しかし、接触してほしいのです。べつに、スパイしろなんて、いいません。話をするだけでいいです。つながりができればよい。』
『そもそも、出来ないでしょう。そんなの。』
『できます。あなたを、馬木山署の市民監察官に任命します。長官は、市民監察官に会う義務があります。それは、政府が、市民の政府であることをアピールするために、前政権により、作られました。最終的には、全地域警察署長が任命します。』
『それだって、するわけないでしょ。ぼくなんかを。住民登録さえない。まして、全地域警察署は、管轄が広範囲だし。ありえない。』
『そこが、不思議なところですよ。政府が欲しいのは、きわどい情報なのです。ちょうど、その市民監察官の前任者が辞任したのですが、彼女は、食べる側のスパイでした。バランスがとれるのです。しかも、現わが署長は、我々の仲間です。さらに、全地域警察署長とは、そりがよいのです。かならず、うまくゆきます。』
『だとしても、しょせん、スパイでしよ。やです。そんなの。ぼくの、沽券に関わる。』
『だって、あなた方にしても、警察署や、中央とつながりが出来るチャーンス❗ この先のプリンさんの安全を考えても、きっと、役に立ちますよ。ね、プリンさん?』
『ふみたい、すっき!』
また、プリンさんがあっさりという。
まあ、意味が分かっていないかもしれないな。
『あのですね。やはり、ぼくの趣味ではない。』
『まあ、一晩考えなさい。明日の晩、返事を聴きますから。』
それから、ぼくとプリンは、危ないからとして、市内の某ホテルに匿われた。
確かに危ないとは思ったから、ひとまずは、従ったのである。
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