三話 突然の〇〇
氏照「なんだあの数!一万や五万の数じゃないぞ!」
氏邦「氏規の言った通りだったか」
氏照「どうしたのだ?震えておるのか?」
氏邦「違うわ!これは武者震いじゃ これほどの大軍、相手にしたことがないゆえな。河越の戦も敵がかなりいたようじゃがそれよりも多いのではないか?」
河越の戦とは、これより前の天文5年1546年に、氏邦、氏照の父親、氏康が古河足利、扇谷上杉、山内上杉上杉の八万八千を相手に氏康の八千が夜襲を仕掛け、勝利した河越野戦のことです。
氏直「叔父上達!軍議を始めまするぞ!」
氏邦「かしこまった!」
氏照「了解した!」
軍議
氏照「軍議を始めまするぞ」
氏直「3里先の豊臣軍ですが、先鋒は織田信雄、羽柴秀次、一柳直末。次鋒が徳川家康、田中吉政、山内一豊、長束正家、丹羽長重。三鋒は細川忠興、黒田官兵衛、浅野長政、宇喜多秀家、金森長近、京極高次、大友義統。
遊軍に加藤清正、福島正則、筒井定次、大谷吉継、石田三成、宮部継潤、立花宗茂、石川数正。本軍は羽柴秀吉、豊臣秀勝、黒田官兵衛。後詰には堀秀政、池田輝政、蜂須賀家政。水軍には長宗我部元親、毛利輝元、小早川隆景、九鬼嘉隆のようです」
氏邦「それでは鶴翼の陣を敷け!」
一同「ハッ」
氏邦「康英、少し残ったくれないか?」
清水康英「かしこまりました」
康英「如何しましたか?お館様?」
氏直「いや、其方には重要な任務を授けようと思ってな」
康英「して、その任務とは?」
氏直「ゴニョゴニョ」
氏邦「康英、この任務、引き受けてくれるか?」
康英「かしこまりました。北条家のため、身を粉にして戦う所存であります」
氏照「頼むぞ康英!」
康英「ハッ」
?「お命頂戴いたすにゃ」
康英「お館様!」
ガギン
氏照が刃を防ぐ
?「にゃにゃ!防がれたにゃ?」
…こいつは誰だ?豊臣の忍びとは思うが、
ってか『にゃにゃ』って何?猫なの?
氏照「お前は誰だ?」
?「弥生にゃ!」
弥生は一歩後退り、氏照は前に進んだ。
ガギン 再び二人は刃を合わせた。
しかし徐々に男の氏照が優勢となり、弥生は隅の方に追い込まれた。
氏照「其方は何故お館様の命を狙う?」
弥生「あれ?なんでだったっけ?」
氏照「…」
氏邦「…」
康英「…」
氏直「とりあえずこやつを捕らえてくれ」
弥生「なんでにゃ?」
氏直「ハァ⤵︎」
氏直は大きくため息をついたのだった
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