第三話 初戦闘
さあ、レッツバトル!
〔エネミー【小鬼】を発見しました。戦闘オペレーションを開始しますか?〕
「いや、大丈夫だ。」
多分なんとかなるだろう。
「じゃあ、ちょっと喧嘩売るかな‥‥‥【
俺は、遠くにいた【小鬼】ヘイトを自分に向けるために即興で作った術を飛ばす。
【石礫】名前の通り生成した拳大の石を飛ばす術だ。これが魔法だったなら【ストーンバレット】とかになるらしい。
ここで少し、魂氣を使用した術や技の説明をしよう。
まず魔力。五種ある魂氣の一つで火・水・地・風・光・闇の六種の属性に変換させることができ、それらの属性を組み合わせたりもできる。攻撃系の術に特化している。術名は魔法。悪魔族が使用する。例:【ファイアボール】【アースウォール】ets.
呪力。陰陽五行の木火土金水そして陰と陽の氣を操り対象を強化・弱化させる等の支援に特化し、多少の攻撃も可能。術名は陰陽術。幻獣族が使用する。例:【
妖力。空間に干渉することができまぼろいを見せることができる。極めれば物の転送や物体の動きを加速減速させることができる。遊撃や戦闘中の撹乱に特化している。術名は妖術。怪異族が使用する。例:【空間転移】【投影分身】etc.
霊力。魔力と同様の六種の属性に変換させ対象に属性を付与させる、呪力と同様支援そしてアイテムの生産に特化している。術名は精霊術。妖精族が使用する。【精霊召喚】【
神通力。文字通り神に通じる力。前述にあることやそれ以上のことが可能。術名は神通力。神族と天使族が使用する。ただし、天使が使用するものは扱いやすいが汎用性が低くまた、天使族は【Astral・Warriors】の運営専用種族である。つまり、プレイヤーで神通力を使用できる種族は神族のみだが、現在この世に神族は俺しか存在しいていない。
と、こんな感じだな。それと俺が開発した魂氣を闘気に変換する仙術とかだな。
ほかにもいろんな術や技を開発する奴が現れるだろうな。楽しみだ。
‥‥‥さて、そうこうしているうちに【小鬼】が俺のところへたどり着いた。俺は構えていた長杖を【小鬼】の眉間めがけて突き出す。すると【小鬼】が慌ててよけようとすして体勢を崩す。そこで一気に懐に潜り込み、長杖で高く打ち上げる。空中で見動きの取れない【小鬼】に向けて【螺旋水槍】を放つ。螺旋状に回転した水の槍は簡単に【小鬼】の腹部を貫き絶命させる。
「うん、戦闘面も特に心配ないな‥‥‥にしても、」
このゲームのエネミーのAIは相当優秀らしい動きがやけに生物的で今までの機械的な動きをするどんな強敵よりも戦いがいがある。
今の戦闘だって一方的に倒したように見える―――いや、実際一方的なんだが———が、肌がひりつくような本気の本当の殺気感じ俺は柄にもなく興奮してしまった。
これだ。これが俺の求めていた刺激。ひりつくような互いの殺意をぶつけ合い、血沸き肉躍るこの高揚感それがこのゲームにはある。
エネミーとの戦闘だけでこんなにも楽しいんだきっとトップレベルとの戦いはさぞ楽しいだろうな。
〔初戦闘、おめでとうございます。マスター、楽しそうですね。〕
「ああ!想像以上に面白くてな!」
〔それでは、また別のエネミー発見次第ご報告いたします。現在は渋谷区役所周辺に大量のエネミーが確認されています。別のプレイヤーとも遭遇するでしょうが問題ないと思われます。〕
「なるほど、区役所ね。そうだ、渋谷の周辺の地図って出せる?」
〔はい、可能です。これが、渋谷区全体の地図です。現在地から区役所までのナビゲーションを行いますか?〕
「いや大丈夫だ。距離と場所がわかれば縮地で行ける、それに‥‥‥ここら一体の地理は覚えたから特に面白みもない。」
〔了解しました。〕
さて、さっきで来たから二回目はもうちょい早くできるかな‥‥‥っと、よし、さっきよりも早く縮地を発動することができた来た。いやーこんな序盤からワープが使えていいもんかねえ……まぁ、いいか。なんか周りの視線が痛いけど‥‥‥まぁ、いいか!・・・・・・うん、そりゃ何もないところから突然人が現れたらびっくりするだろうよ。
「くっそ判断ミスった。」
〔あはは‥‥‥〕
「まあ、気にせずいこう!」
〔そうですね、九時の方向に【ダッシュバード】が三体います。〕
「了解。さあて、殺るか!」
その時、身体が黒い靄に包まれた。二秒ほどたつと靄が晴れそこには元の女の子のような見た目をした少年ではなく、筋骨隆々な男だった。
ただ普通の人間というわけではなく、両側頭部からは水牛の様な角が生え、下半身はヤギの足のようになっている、背には蝙蝠のような被膜型の大きな翼を背負い身長は二メートルはあるだろう。
「ナニコレ?」
〔これは‥‥‥神族の種族固有能力ですね。〕
「種族固有能力?」
〔はい。本来は正式リリースの時に説明する予定だったんですが、仕方がないですね。〕
「?」
種族固有能力とは、種族それぞれが持っている能力で悪魔には高い回復力、怪異には精神への干渉能力、幻獣には自分がモデルになっている動物への変身、妖精には五感情報の操作、天使には罪を犯したプレイヤーへの制裁権限、そして神族はすべての種族固有能力の使用。だ、そうだ。
「運営はなんでんなチート種族を作ったんだよ‥‥‥。」
〔あの方々がかんがえることです。何も考えずただ面白そうだからという可能性が高いんですよ。〕
「なるほど、そうか‥‥‥にしても何で急に悪魔族になっただろ?」
〔それに関しては私もわかりません。〕
うーん、そうかあ‥‥‥まあ、折角悪魔になったんだし魔法でも使ってみるか。感覚は仙術変わらないだろう。
神通力を闘気に変換するのと同じ要領で魔力に変換、そこからさらに魔力を燃料‥‥‥いや、イメージ的には絵か?属性をつけていない魔力はキャンバスそこに炎の槍の絵を描くようなイメージで‥‥‥
「【ファイアジャベリン】」
一体の【ダッシュバード】の脳天を炎の槍が貫く。
‥‥‥威力はなかなかだが効率が悪いな、これなら一度に使う神通力の総量を上げて神通力を使えば魔法と同じレベルの威力になるだろう。ついでに数も増やして。
「【
今度は二つの水の槍が後方にいた【ダッシュバード】を貫く
「うん、神通力そのままの方が使いやすいな、処理のために結構消耗してつかれるが‥‥‥慣れれば問題ないか。」
【ダッシュバード】との戦闘が終わった後、姿が変わった時と同じように黒い靄に包まれ元の姿に戻った。
「おお!戻った‥‥‥結局何だったんだ?あれ。」
〔私にもわかりません。今晩本部へ戻って、調べようと思います。〕
「おう‥‥‥そうだ、このあたりに強いエネミーはいるか?」
〔はい、少々お待ちください‥‥‥はい、池袋西口公園に特殊ボスエネミーが出現しています。現在数名のプレイヤーが戦闘を行っていますが、どうしますか?〕
「そうだな‥‥‥苦戦してる感じか?」
〔そうですね、現地のヤタノカラスにコンタクトをとってみます‥‥‥コンタクトに成功しました。現地の情報を映像として映し出します。〕
どうやら、ヤシロが特殊ボスエネミーと戦闘中のプレイヤーについているヤタノカラスと観測中の情報を共有したらしく、その情報が空中に映し出された。
その映像は誰がどう見てもプレイヤー側が苦戦している。聞いたところ、計八人のフルパーティで挑んだはいいが、すでに五名もの犠牲者を出していた。普通はこの時点で撤退するところなんだがどうやら混乱して撤退のての字も頭の中にないらしい。
「なあ、ヤシロ。」
〔なんでしょう。〕
「他人の獲物を横取りした場合はどうなる?」
〔そうですね‥‥‥たとえ、他プレイヤーの獲物を横取りしたとしてもそれが罪に問われる、ということはありません。争いの種になる可能性はありますが、それもプレイヤー同士の競い合いとして運営は黙認しております。〕
「オーケー、なら大丈夫だな。ヤシロ西口公園にいる特殊ボスの正確な座標を頼む。」
〔了解しました。現在北緯三五度五〇分四九.一三秒 東経一四〇度四五分三五.六九秒の位置で特殊ボスエネミーは動きを止めております。〕
「ありがとう。その位置をマーキングしておいてくれ‥‥‥【仙術:縮地】」
俺は、ヤシロから聞いた座標と俺の今いる場所の距離を縮め、目的地まで一瞬で移動する。俺が移動した場所は獲物の上空だ。
「【
落下中に長杖の先端に巨大な大岩を生成させる。
【重岩槌】とは岩を削りだしたような、巨大な戦槌を生み出すことができそれをものに生成させることもできる。
自然落下と巨大な戦槌の遠心力で通常よりも威力の増した一撃が特殊ボスエネミーを叩き潰す‥‥‥
「⁉」
‥‥‥かに見えた。
エリアボスは俺の巨大な戦槌を受け止めたのだ。瞬動ですぐに距離をとり、相手を観察する。
相手は肌が赤く体長五メートルほどの巨体に手にはその巨体と同等のサイズの金棒を持っている。特質すべきはその角だろう、額から濁った金色の角を生やしている。
「まんま赤鬼だな。」
〔はい、特殊ボスエネミーの名称は【
「へえ‥‥‥貪欲鬼、ねえ。」
いいね、面白くなりそうだ。
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