出逢い 3 夢

私は、愛犬を老衰で亡くしていました。

15歳9か月の犬生でした。


私は今、猫と暮らしています。

ひとり暮らしです。


またある夜に夢を見ました。

こんな夢でした。


今回もいつの時代かははっきりとは分かりませんでした。


私は結婚していました。

名前をキャサリンと言い年齢は25歳です。


夫はロバートと言い年齢は30歳です。

夫のロバートは現世で私の父、悟であると直ぐに分かりました。


私には5歳になる息子がいました。

名前はロビンです。


このロビンこそが現世で春樹だと直ぐに分かりました。

私とロバートはとても幸せでした。


とても可愛い息子のロビンがいるのです。

生活は決して裕福だとはいえませんでしたがとても幸せでした。


結婚当初、ロバートはキャサリンとは子供ができないだろうと医者から言われていたのです。


でも、ロビンと言う可愛い子供を神様は授けたのです。


ロバートはロビンをとても可愛がっていました。

ロビンもロバートのことがとても好きでした。


キャサリンはとても幸せを感じていたのです。

ロバートは学校の教師をしていました。


教師と言っても臨時の教師でした。

当時ロバートが勤務していた学校でひとりの教師がケガをしたのです。


そのケガをした教師の代わりとしてロバートはその学校の教師として雇われたのでした。

なので、正式な教師の職ではありませんでした。


ケガをして入院している教師が退院して職場に戻ってきたら、ロバートは教師の職を無くすのです。


キャサリンたちの生活はとても不安定でした。

キャサリンは自宅でできる仕事を探しました。


そして、見つけたのです。


その仕事とはほつれた洋服の縫物や外れて取れてしまったボタン付けの縫物でした。

キャサリンはとても裁縫が得意だったのです。


そのわずかな収入でロバートを支えていたのです。

その頃、町ではとても恐ろしい疫病が流行っていました。


ロバートの友人や教師仲間、親戚などからも死者が出ていたのです。

キャサリンはこの病をとても怖がっていました。


幼いロビンのことが心配だったのです。

キャサリンはロビンをなるだけ外に出さないようにしていました。


しかし、ロビンはその疫病にかかってしまいました。

キャサリンは懸命にロビンを看病しました。


やっと授かったロビンを失いたくなかったのです。

親なら当たり前のことでした。


ロビンも懸命にその疫病と闘ったのですが、やがて力尽きてしまいました。

ロビンは5歳の可愛い盛りで亡くなってしまったのです。


キャサリンは半狂乱になりました。

ロビンを助けられなかった自分を責めました。


毎日のように自分を責めていました。

食事も食べられなくなり体重も減ってゆきました。


キャサリンは精神に大きな病を患ってしまったのです。

キャッサリンは段々と生きていくことに苦痛を感じるようになりました。


夫のロバートはそんなキャサリンを慰め支えました。

でも、キャサリンの気持ちは落ち込むばかりでした。



ある日…。


キャサリンは大きな川にかかっている橋の上にいました。

川の流れをボーっと眺めていました。


すると、突然キャサリンは欄干を乗り越えて橋から川に飛び込んだのです。

大きな川の水の中でキャサリンはロビンに会えるのではないか?と思っていました。


暫くすると、キャサリンは大きな川の流れに流されて溺れて死んでしまいました。



また、まばゆい光が私を包みました。

その光はとても優しく暖かで穏やかでした。


私はこの光の中にいるのが好きでした。


そこで目が覚めたのです。

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