目を覚ました瞬間に待ち受けていた「終わり」のお話。
上記一行の他には言い表しようのない物語です。
ざっくりしたジャンルで言うなら、まさに「詩・童話・その他」そのものという趣の作品。
語りの調子というか、独特の節回しが最大の魅力。
講談、と言ってはさすがに語弊があるのですけど、言葉遊びなども絡めたリズミカルな語りがとても個性的で、なんだか癖になるような独特の味わいがあります。
内容そのものはとても詩的というか、本当に〝おわり〟という概念そのものだけを描いているようなところがあって、この世界観そのものもまた魅力のひとつ。
個人的に一番好き、というか、ノックアウトされたのは冒頭の一行です。
途轍もないパンチ力。口語体であることも手伝って、とてもドキッとさせられました。