第9話 デスゲーム配信、開始
俺はスマホ画面を見る。俺のどす黒い魔力が空間を覆っていき、少し暗くなった。
お、一人だけ視聴しに来てくれたようだ。俺のスマホ画面に『一名視聴中』と表示された。
まぁ、一人でもいいか。
デスゲームは配信している限り視聴者が0人でも使えるスキルだ。
そしてこの最強スキルは電力切れが起こることも、スマホが壊れることもない。
スキルを使用した瞬間、充分な電力と耐久性能がスマホに加算される。
「ばぶばぶ、ばぶぶ。ぶぶ!」
俺は言葉を話す。人間には分からないだろう。ばぶしか言ってねえからな。
だが、スライム達は違う。
【スライムさん達、殺し合って貰います】
〘い、嫌だ〙〘何だよ、あの赤ん坊〙〘俺達に殺し合えだと? 人間は魔物の餌だ。人間如きが俺達に命令するんじゃねえ〙〘そうだそうだ!〙
どうやらスライム達には知性があり、その上で殺しに来ているらしい。俺は十匹以上のスライム達を睨んだ。
【反対するなら、こうです】
俺はスマホ画面を操作し、スライム達の内の一匹を指差した。
【ほのぼの炎】
ボン! と大火力が起こり一瞬でスライムが消失した。
〘ひ、ひいいいいい!〙〘な、仲間が死んじまった〙〘この野郎!〙
スライム達は恐怖する奴が殆どだが、中には反抗的な奴も多い。
ふん。
【俺を楽しませろ。そしたら一匹だけ活かして返してやるよ】
〘この……赤ん坊の癖に〙〘魔王軍なめるんじゃねえ!〙〘や、止めよう。こいつおかしいよ。赤ん坊がこんなどす黒い魔力を放つなんて〙
【ほのぼの炎】
ぎゃあああああ!
〘こ、殺し合います! 殺し合いますから助けて下さい!〙
スライム達が俺に命乞いを始める。
くくく。
一匹は魔王軍に俺の恐怖を伝える為に生かしてやる。
侵略しない為にはこちらの力をある程度知らせる必要があるからな。
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