第20話 『♡ Kyoko Love ♡』

20.☑


 その後、本人やら周囲の者たちから聞く話によると、

どちらも恋愛結婚だという。


 片方は、最初は紹介見合いみたいな形での出会いだったと

語っていたが、話をよくよく聞いてみると、最終的には

ちゃんと恋愛してからの結婚で、恋愛結婚といえるもの

だった。


 彼女たちが結婚した後、恭子はそれとなく無意識のうち

に彼女たちを観察していた。

 

 共通しているのは、シングルの頃より綺麗になり何より

毎日が幸せそうなのだ。


 結婚適齢期をとうに過ぎたふたりの結婚が、今まで感じた

ことのない衝撃を恭子の胸の内に走らせたことは否めない。


 原口の時も以外で驚きを隠せなかったのに、桂子までも

が昨年12月に結婚してしまい。


        ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 


 これまで大勢の男たちにモテ囃されてきたけれど・・

自分には今、寄り添える相手がいない。


 片や、今の彼女たちはというと・・。


 彼女たちが長く独り身だった理由はさまざまなのだろうけれど、

最終的に唯一無二の男性と出会い、幸せな結婚をしたのだ。



 恭子は尊い事柄を職場の女性たちから学んだ。


 好きになれる人は1人でいい

 好いてくれる人は1人でいい

 頼れる人は1人でいい

 信頼できる人は1人でいい


 大勢の男たちからモテるからって何?

 1人、たったひとりでいいのだ。

 

 一緒にいて幸せを感じられれば。

 生涯をその人と手を繋ぎ、歩んでいければいい。


 

 それだけでいい。

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