第19話 『♡ Kyoko Love ♡』19-2

19-2.


 適齢期になると周りからポツポツと独身者がいなく

なっていった。


 けれどOLや公務員などと違って特殊な職業のせいか、

同業者や裏方のスタッフも含めて男女共に、適齢期をとうに過ぎた

独身者が周りにけっこういて、独身だからというプレッシャー

なども感じることなく楽しくシングルライフを送ってきた。

 

 今まで付き合ってきた相手に、必要以上にのめり込んだり

世間でいうところの溺れたり、というようなことはなく

この年まできた。


 それに対して特に、だから? と思うようなこともなく

日々を過ごしてきた恭子に、アレ? と立ち止まって思わせる

ようなできごとが昨年あった。


 職場での所謂裏方と呼ばれる業種の女性たちが立て続け

に結婚したことだった。


 こう言っては失礼だが、どちらもこの年まで独身できていて

・・きているのだから・・この先も独身を貫くものだと

ばかり思っていた。


 女性の人生での黄金期である22才~29才の間に結婚し

ないでいたのだから、この先もずっとシングルだと思って

いたのだ。


 そして今や、黄金期どころか片方はアラフィフ、もう片方は

自分と同じアラフォー、平凡な彼女たちならばと、尚更なことに

・・そう自分は捉えていた。


 結婚など、捨てたか、諦めてるのか、と。


 それなのに、彼女たちは突如として反則技をかまして きた。繰り出してきた


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