第6話 『♡ Kyoko Love ♡』6

6.☑



 「どうして? ちゃんと説明してあげればよかったのに」


 「白鳥さん、元カノの言うことを何の疑いもなく信じて

るようだったし、元カノの嘘で俺は俺でテンパってしまっ

てて、勿論嘘ついた元カノにもはらわた煮えくりかえった

けどさ、約束してない時間に突然来ちゃった白鳥さんにも

なんか腹が立ってきて、内心パニクってしまってさ、とて

も冷静で説明なんてできる状況じゃなかったね」



「その元カノは、どうしてあの日森田さんの部屋にいたの? 」


 

「約束もなく、突然来たんだよ。

 白鳥さんとデートの約束してたこともあって、用がないなら

早く帰ってくれって話してたところだったんだ。そこへ間が

悪く白鳥さんが来て・・」




「元カノさんは、新しい彼女ができたらしい森田さんに

意地悪したくなったってわけだ。酷い人ね~。ってことは

森田さんにまだまだ未練があるのかもぉ~」


 「やり直す気はないよ」


 「多恵子とも? 」



 「ぁぁ、彼女ともね。なんかもう、めんどくさいっ」



 「分かる気するぅ~。白鳥さんとやり直せば? なんていう

ことは言わないけど、元カノの嘘は話しておきましょうか? 」



 「いや、いいよもう。まぁ、恭子ちゃんが信じてくれて

それでこの話は良しとするさ」



 「分かった。でもこんなドラマみたいな行き違いって

ほんとにあるんだ。災難だったね」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る