第27話 基礎は終わり
ようやく?【魔素術】を習得することに至った僕ことミワンです。
魔素術を習得してからはとても速い速度で時間が消費されていった感覚がします。
習得したその日はココメ先輩も驚きながらも今までの習得スピードを考えてもすごいけど想定通りみたいな感じでどんどん新しいことを教えてくれました。
魔素術に対する基礎学と実習、あとは応用なんかも一緒に教授してくれました。
魔素術は今まで前述した通り、知識に大きく反映される技術のことになるらしい。最初に習得した魔晄はすべての基礎となるとのことです。
魔素を一か所に固め、1つの魔素術とする技術をさらに昇華させたのが魔素術とのこと。魔法では呪文を詠唱した後に魔法陣が形成されてそこから発動される。
その点、魔素術は詠唱などを省略することができるものの魔晄を用いて魔法陣を自ら描くことによって発動することができるとのこと。
模写すれば簡単に発動することができるとココメ先輩は言っているが、こうも言っていた。
「魔素術の最大のメリットって自分が持っていない属性の魔法を扱えるってことじゃないんだよね。師匠もいっていたけど『魔素術は自らで描く魔法』なの。.....ただ、その真相を教えることまではできないの。ミワン君自ら導き出すことが大事なの」
とのこと。まぁ、基本的には自分で調べ学びながら魔素術の最大のメリットというモノを見つけることを最終目標としつつ目下魔法陣について模写でもいいから、覚えていくことなのだろう。
とりあえず、魔素術のほうは参考書?みたいなものをいただいて日々研鑽することにした。魔器に関しては魔素術をしっかりと習得してから教えてくださるみたいなので僕は一度店を後にすることとなった。
実際、魔素術を完全に習得するまではぶっちゃけここに来る必要もあんまりないらしい。
「わからないことがあったら、いつでも聞いてね!答えられる範囲で答えてあげるからね!」
と、ココメ先輩からの激励もあったことでまた僕は別のところへ行く。
僕が次に向かったところは凪拳蹴撃流の道場のほうへ向かった。
魔素術のほうに集中しすぎたせいで道場のほうへ全くいくことができなかった。
師範代であるヴァットさんにも事の詳細を伝えると
「.....お前、コルディの婆さんのところにも師事を受けているのか」
どうやら、師範代は師匠のことを知っているようであった。多分街でも有力者は知っているってことなんだろうね。
「まぁ、とりあえずは基礎は習得できたので一度自己研鑽するという感じです」
「......そうか、まぁうちではまだ基礎もできてないから今日から指導していく」
「はい!お願いします」
そんなこんなで道場でも修練に入り始めるのであった。
凪拳蹴撃流は蹴り_つまりは足技が重要のように感じられてしまうがその実そうではないらしい。
敵に一撃を喰らわせるための制空権の確保、つまりは腕と重心の使い方が重要とのこと。
そのため、相手の動きをしっかりと観るという技術が必要とのこと。
今日は師範代がお相手してくださるとのことだった。どうやらレンネさんは講習と事務作業があるらしいので別らしい、お疲れ様でございます。
訓練の内容は制空権を奪い合い。自分が攻撃することができるように空間の確保、また相手に攻撃ができないように領域を侵食させるという技術の訓練とのこと。
これがまぁ難しいこと。単に手を出すわけではなく、相手の動きを先読みしつつ手を出した後に自分がどう動くべきなのかという後の先をどれぐらいできるかという感じらしい。
普通にやっていてもすぐに師範代の蹴りが飛んできて、捌き切れない。
レンネさんよりも鋭く強烈な一撃が襲ってくるため、蹴られたら終わりと考えても気が付いたら一撃もらっていることが多い。
「......スキルを発動してもいいから、目をそらすな!一撃を当てなくても、俺の蹴りを捌いてみせろ!」
「は、はい!」
そんな指導を受けるけど、本当にきつい!
実際【格闘術】【観察】【集中】【回避】【身体強化】【魔力操作】【形状操作】【高速操作】【反復】【模倣】【情報処理】なんかを思いっきり発動させた状態で短期間だけでも捌き切ろうと尽力するが、脳の情報が圧縮されて送られてきているようなもので短期間だけで激痛に襲われてギブアップしてしまう。
「.....お前はスキルを同時に発動しすぎているが、それがかえって悪影響になっているな。選択肢としては同時発動に対して慣れてしまうことか、スキルを発動せずに目を全体的に慣らすという二点だな。理想はその二点両方ができればかなり化けられると俺は思ってる」
同時発動になれる.....か、確かにスキルの内容自体は掲示板とか話を聞く限りでは強いわけではないらしいが多く獲得していること自体も珍しいらしく、同時に発動するという人もあまり少ないらしい。できるプレイヤーの一部は【並列処理】や【高速思考】【多重思考】【分割処理】などなど、思考系のスキルを保有して同時に発動しているようだ。
ただ、消費するAPも高いためそう簡単に取得することができないので慣れて自然と習得できるようにした方が僕的にはちょうどいいかもしれない。実際の戦闘ではやれないが道場での修練だったら自分のペースで鍛えることができるんだからね。
そんな感じで、僕のUROでの日常が過ぎていっている。
.....そういえば、最近街の外に出ているんだろうか?
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