第25話 魔素に触れよう
ようやく【魔素感知】を獲得できました、僕ことミワンです。
本当にかれこれ4時間半程度ここまで時間にかかってしまった。
さっそく【魔素感知】を発動させてみる。
発動させてみると、僕の視界内に紫や青緑のような幻想的な色合いの世界が広がる。
うわぁ、めちゃくちゃ綺麗.....幻想的だなぁ。
「ココメ先輩、【魔素感知】を獲得しました!魔素が見える世界ってかなり幻想的ですね」
「え、あ、も、もう!?ずいぶん早いのね!?本当なら5~12日程度才能がある人でも時間がかかるんだよ!?」
「あ、やっぱりそうなんですね.....僕としても形状操作よりも難しい感じがしましたよ。やっぱり、体の外のものを感知するだけでもかなり難易度が高いんですね」
「......そうじゃないんだよね。.....機力変換によるきっかけがあったにしろ、相当な努力がいるのに」
「まぁ、なんとなくそれに近いものが外にあるのでその感覚をもとにやってみたんですよ」
「......さすが、来訪者ってところかもしれないね。それにしても外にもそういうのがあるのねぇ」
まぁ、医療分野は機人族の化学分野のほうに通ずるものがあるとはいっても近場で再現する手段はなかなかないんじゃないかな?
そう考えるとラッキーと捉えるべきなんだろうね。
「.....ごほん、じゃあ魔素感知を手にしたミワン君は予定を大幅に進めていこうか!」
「あ、はい!お願いします」
「次は実際に魔素を触れていくことで魔素操作を手にしてもらうよ」
「わかりました」
「とはいっても、魔素操作もその人自身での感覚になってしまうのよ.....とりあえず魔素操作の獲得するために空気中の魔素を固めて実体化させること。......実際に見せるとこんな感じよ」
そういうと、ココメ先輩は何かを始める。
発動しっぱなしの【魔素感知】で確認すると紫や青緑の粒子_魔素がココメ先輩の指先へと収束する。
そうして、魔素が1つの塊に形成される.....【魔素感知】を切ってみるとココメ先輩の指先から紫や青緑の色が混じった光が生まれていた。
「......ちなみにこれは
「はい!やってみます」
さぁ、本日2回目の検証実験だね。
さっそくトライ&エラーの開始だ。
【魔素感知】を発動させる。僕の世界に再び魔素が視える幻想的な世界が映る。
こうやって実際に見ると魔素ってのは本当に世界には魔素が充満しているんだな、しっかしどうやってこの魔素って生成し続けているんだろう?
それはまたあとでココメ先輩に聞いてみるのもいいかもしれないね。
どうやって魔素に干渉することができるんだ?
魔素操作する以前に魔素を干渉する必要があるんだよね?.....ココメ先輩だいぶショートカットしている気がするんだけど一体全体どうしましょうかね。
まず、この見える状態の魔素を触れてみる。
視覚化された粒子状の魔素に指で突っついてみるが、触れた瞬間に無散.....はじけてまた小さな粒子へと分割された。
「なるほど、ただ触れるだけじゃ無理なのか.....とりあえずどうやって触れてみるか、それが課題になりそうかな?」
ちょっと、いろんなことを試してみるか.....【集中】も発動しておこう。
集中を発動してみると世界から
さらに【観察】を発動し、魔素の動きを観察し続ける。ついでに【同化】を発動し世界へ同化.....僕を世界へ溶け込ませる。
.....あっ、さらに情報を処理できるように【情報処理】も発動させておこう。これに関してはあんまりわからないけど、なにかしらのきっかけにはなれるんじゃないかな?
僕が育んできたスキルを総動員させて魔素に干渉の実験を始める。
《これまでの行動経験値により熟練度が上昇しました》
それから5時間経過した。
結局、この日は魔素にすら干渉することができなかった。
一度ログアウトし、休んでから再度ログインする。
明日が土曜日でよかった。深夜でもログインすることができるのは楽しいね。
魔素干渉実験2日目。
この日も師匠のお店へ向かい、実験を行う。
.....てか、ここのお店の名前って『魔器屋~コルコメ~』というんだね。
師匠であるコルディさんとココメ先輩の名前をもじったお店って師匠、すでにココメ先輩のこと認めてるんじゃないのかな?
「お、こんにちはミワン君。今日も頑張ろうね!」
「はい、よろしくお願いします」
まぁ、まだ本格的に教わるところにすら至ってないんだけど.....。
.....本格的に教わるためにも今日も頑張っていきますか!
さっそく、昨日と同じようにスキルを発動させる。
さて、昨日は魔素そのものを触れることすらできていない.....が、ココメ先輩の魔晄と魔法の発動を再度確認し、何となくは理解できている。
魔素というのは魔法を発動するさいに、魔素にも大なり小なり影響するものであるようだ。多分、おそらく.....まだ推察の域はでないけれども、魔力操作でもわずかながらに魔素に干渉することができるのではないのだろうか?
そのためにはそれなりの器用さと魔法に関するステータスを上げたほうが干渉に対する可能性を上げる構築にしてみたほうが確率は上がりそうな気がする。
「どのみち、考えていた分だ.....ついでの検証にさせてもらおうかな」
「フォルム:【メイジス】」
【フォルム】というスキルは本来の使い道として形状変形によるステータス上乖離する形を補うためのステータス変更・固定するためのスキルでレシーさんからもらったものだ。
それを人型の状態のままウィザードよりのステータスを作る。
.....っしゃ!うまくいきそうだ。急ピッチの種族対応スキルがうまいこと機能してくれている。これならいろいろと選択肢ができそうだね。
だが、今回は魔素干渉するために魔法適性の高いステータス構築を作成する。
こんなものでいいか。
今回はDEXとINTを集約させて、その他はある程度にとどめておく。
再度スキルを展開させ、実験を再開させる。
やはり、ウィザードよりにしたこの【メイジス】魔力操作など魔法に関する操作が格段にやりやすくなっている。
って考えると最初からこの構成のほうが良かったのかもしれないね.....というか僕のMPの上がり具合をみてもウォーリアーよりもウィザードにも近いところあったじゃん。検証しないと気づけないこと本当に多すぎじゃないかな、僕の判断。
そんなこんな、どんなこんなで結局そこから3時間経過したころ。
《これまでの行動経験値により熟練度が上昇しました》
ようやくといえばようやくなんだが、魔力操作で魔素を触れられるようになってきた。
やはり、魔法に関する魔力操作も魔素を触れるきっかけ程度になっていたようだ。
「あとはここからか」
そこからは順調にできてきたと思う。
その証拠に30分後
《これまでの行動経験値により〈魔素干渉〉を獲得しました》
《これまでの行動経験値により熟練度が上昇しました》
さらに1時間後
《これまでの行動経験値により〈魔素操作〉を獲得しました》
《これまでの行動経験値により熟練度が上昇しました》
《これまでの行動経験値により〈魔の探求〉を獲得しました》
「な、なんとか獲得することができた.....みたい.....だね.....」
「わ、わわ。み、ミワン君!大丈夫!?」
そのまま僕は倒れてしまいました、とさ。
名前:ミワン(機人族・アモルファス★ フォルム:【メイジス】)
所属:〖〗
レベル:12 SP:0
職業:模倣者
HP:380/380
MP:620/620
STR:45 【12】
VIT:36 【20】
AGI:48 【13】
DEX:60 【70】
INT:46 【110】
AP:4
スキル
・形状操作75↑・形状維持42・高速操作19↑・ストック3(人間・ウルフ・メイジス・○○・○○)・機力変換27↑・機力貯蓄11↑・機力操作17↑・増殖2
・模倣12・反復42↑・情報処理22↑
・魔力感知71↑・魔力操作79↑・魔素感知23↑・+魔素干渉8・+魔素操作1
・剣術1・格闘術9
・索敵25・観察37↑・同化16↑・不動19・彩色6↑・索敵4・疾走1・身体強化3・回避2・集中24↑
・脆弱:水20
・言語理解4↑
称号
・不定形・ユニーク
・優柔不断
・魔の探求
・凪拳蹴撃流(仮)・老魔素師への弟子入り
・冒険ギルドK級
・来訪者
オプション
5500G
_____________________________________
友人から疑問としてぶつけられました。
Q.なんで、ラキよりもスキルレベルの上がり方がすごいん?って
A.模倣者のスキルに【反復】があるから.....
もともと模倣者は【模倣】.....スキルを盗み、学ぶことで習得し、【反復】.....自己研鑽を積むことで熟練度を上げるということを信条としています。
そのため、同じ行動を反復させることで行動経験値による熟練度上昇を高めることができます。しかも【反復】自体も同じ行動を長時間行うことで熟練度を上げるようになっています。
レシーさんも優柔不断なミワン君に勧めましたが、思いのほか検証実験を長時間にわたり行っていたため上がり幅が類を見ないことになっています。
まぁ、ラキ君たちもその気になればいつも使っているスキルはかなりのレベルになるということですね。
以上、友人からの質問でした。
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