第23話 魔素を知ろう
「さて、さっそくだけど魔素術について師匠の説明してくれたことは覚えてる?」
「あ、えっと確か.....」
魔素術は魔法と異なり、外部である魔素を9割前後活用する必要がある。難易度は魔法で言うところの上級以上、その代わり使いこなすと利便性は魔素術のほうに軍配が上がる。
魔法スキルには属性魔法としてスキル化されているが、魔素術はそのままスキル化されているため、どの属性でも扱うことができる。
「......って感じですよね?」
「うんうん、大まかに説明するとそんな感じだね。確かに魔法は自分の中に存在する魔力を主として扱う。こんな感じでね.....『水を 湧け 【クリエイトウォーター】』こんな感じだね」
「おぉ」
こんなまじまじと魔法についてみることがなかったけど.....間近でみるのとこうなっているんだな。
「流れはわかるかな?自分の体内にある魔力を流して、呪文を唱えれば.....後はこんな感じで魔法を使うことができるんだ。まぁ上級者はこの呪文詠唱を短縮させたり詠唱自体を失くすこともでき、より強い戦術を組み立てることができるようになるのよ。さらにうまい人は近接戦闘と複合して魔法を行使する人もいるんだよ」
あー、なるほど。
【詠唱短縮】とか【無詠唱】のことを指しているのかな?.....多分その知識があるってことは恐らくココメ先輩も持っている可能性が高いってことだよね.....。
「で、魔法は使える属性が決まってしまうの。私は水、氷、風、雷が魔法として使えるんだ」
「へぇ、そうなんですね。.....僕も使えるんですかね?」
「......うーん、どうなんだろ。私たちはもともと生まれ持った才能として備わっているのよ。だけど来訪者って唐突に魔法を使っていたりするでしょ?だから原理が不明なのよ。それに......ミワン君機人族でしょ?」
「そうですよね......」
機人族は魔法を苦手とする種族である。だから適正魔法とか全くわからないんだよね。
「ただ、ミワン君は操作系のスキルがかなり高いよね?」
「え、そうですけど.....なんでわかったんです?」
あれ、僕ステータスを教えてあげたっけ?
「あぁ、私鑑定持ちなのよ。だからミワン君のステータスを視ることができたんだよね。というか、ミワン君って凪拳蹴撃流に入門したんだね」
へぇ、やっぱり【鑑定】スキルはあるんだね.....。
それで、僕のスキル構成とか見れたんだ。
「そうなんですね」
「そうなのよ、あっと話脱線しすぎちゃったね。話を戻すとね魔力操作や形状操作なんかの操作スキルと同列に【魔素干渉】【魔素操作】というモノがあるの。これは魔素術を扱うときに必須のスキルになるのよ」
「なるほど、その二つが必要なんですね」
「そうなのよ、これが結構大変でね.....。一度コツさえつかんでしまえば習得は早いんだよね.....。ただそれに関しては1つ可能性があるのよ、それもミワン君ぐらいしかできない手段がね!」
僕ぐらいしかできない手段?
えーっと、何があるんだろう.....。
僕が培っているスキルで関係しそうなのは形状操作に形状維持でしょ、魔力感知と魔力操作.....。あとは高速操作.....あ!もしかして。
「機力変換ですか?」
「そう!かなり高い操作スキルと同時に機人族限定のスキルである機力変換。その中で機力変換は魔素を機力に変換して機人族のエネルギーとして蓄えることができるでしょ?それって魔素に干渉するスキルの一種だと思うのよ。だからそれを扱いながら魔素を感知して、そこから鑑賞できる可能性があると私は思っているのよ」
なるほど、機力変換を活用して魔素を知るってことか。
その発想に至るココメ先輩すごいね。
「なるほど、すごい発想ですね」
「まぁね!一応研究者としても活動しているからそこらへんは考えていたことでもあったの。まっ、それはそれとして.....さっそく挑戦してみようよ!」
「はい、ココメ先輩」
色々と気にはなるけど、先に挑戦だね。
えっと、まずは【機力変換】を発動させる。
発動時にはあまり気にしていなかったけど.....ステータス画面を確認すると機力変換を使っている時は機力というゲージが発生しているみたいだ。ためること自体はできるのかな?
《これまでの行動経験値により〈機力貯蓄〉を獲得しました》
あら、こんなあっさりと獲得できたんだけど.....そこそこ使っていれば獲得できるのかな?
まぁ、そんなことはいいか。
とりあえず、機力変換のプロセスを感覚で確認してみよう。
確か機力変換では魔素を干渉させて自分の体内へ機力に変換するんだよね。
機力自体はゲージ上でわかるけど.....どこに機力があるんだろう。
....困ったな、機力すらわかってないや。
どうしようか、機力を理解するところから始めないとかな。
「......すみません、実際に魔法とかを使うところができる場所ってありますか?」
「ええ、それならすぐそこにあるから行ってみましょうか」
「お願いします」
ココメ先輩の案内の元、演習場へ向かうことにした。
「はい!ここが演習場だよ。好きなだけ検証してね!」
「ありがとうございます」
さぁ、実験の開始だ!
名前:ミワン(機人族・アモルファス★ フォルム:【ウルフ】)
所属:〖〗
レベル:12 SP:0
職業:模倣者
HP:380/380
MP:620/620
STR:45 【55】
VIT:36 【15】
AGI:48 【125】
DEX:60 【35】
INT:46 【5】
AP:4
スキル
・形状操作70・形状維持40・高速操作2・ストック3(人間・ウルフ・○○・○○・○○)・機力変換7・+機力貯蓄2・増殖2
・模倣12・反復15・+情報処理2
・魔力感知50・魔力操作63
・剣術1・格闘術9
・索敵25・観察25・同化4・不動19・彩色4・索敵4・疾走1・身体強化3・回避2
・脆弱:水20
・言語理解2
称号
・不定形・ユニーク
・優柔不断
・凪拳蹴撃流(仮)・老魔素師への弟子入り
・冒険ギルドK級
・来訪者
オプション
5500G
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます