第15話 次の場所へ


 一夜が明け、URO世界にして2日目の僕ことミワンです。


 1日目は様々なことがありましたが2日目を無事迎えることができました。うん、たいして変わらないんだろうけど、ワクワクはぶっちゃけ上がっております。


「さて、2日目は何をしようかな.....」


 まぁ、当面のやることは何個かできている。


「当面はレベルアップとスキルの獲得だよね。ある程度戦闘力を確保することを当面の目標にしつつ、この世界の情報収集しないと.....かね」


 ソロで冒険するためには戦闘力を上げておくことで安全に冒険することができるし、まだ最高でゴブリンの集団相手までしかやっていないがこの辺りでイレギュラー以外なら単独で巣の壊滅まではできるようにしたい。


 その合間に世界情勢もしっかりリサーチしておきたいところだ。ぶっちゃけラキよりも情報に疎いというのはなんかやだ.....というより、あまりにも自分が理解していないところが多すぎる。

 ラキたちがいうにはゲームが開始されるよりももっと前からこの世界が進行されており、地球よりも広大な大地と海が存在しそれに比例するかのように歴史ある国や街が混在している。【TIAC】の影響によりゲーム開始された時点でその前から進行されていたようだから.....世界についてしっかり調べないと文明、文化的に悪い行動だってあるはずだ。だって現実でも宗教的な問題があったりしたからね.....多分。


 まぁ、当面は僕自身の戦闘力を高めることに集中したほうがいいかもしれないね。


「そうと決まったらまずは.....ギルドへ行こうかな」



 こうして、僕のURO2日目が始まった。








 昨日と同じ道のりをたどって冒険ギルドへ向かった。

 受付嬢のところは長蛇の列ができていた。何人かいるけど、昨日対応してくれた人のところにかなりの列ができている.....あの人人気あったんだね。

 他にも受付嬢の方はいるから今日は別の人に聞こうかな。


「あのすみません」

「ん、どうしたの?」


 ......この人すっごい不愛想だね.....まぁいいか。


「あの、ちょっとお聞きしたいことがあるのですが」

「何が聞きたいの」

「この街で初心者講習や道場があるって聞いたのですが、どこにどういうのがありますか?」

「.....貴方、来訪者だよね?」

「え、ええそうですけど」

「珍しいね。大抵の来訪者って自己完結してるからそういったところにはいかないし、私たち現地人は冒険者になる前にそういったところにいったりするから冒険者でそういったところに行くことってないんだよ」

「へぇ、そうなんですね」

「.....まぁ、冒険者のサポートをするのが私たちの仕事だから教えるよ」



 この人の話によるとこの街はそこそこ大きな街だから冒険者ギルドによる初心者講習のほかに街の中に点在する道場が存在しているとのこと。

 さらには教会や商人ギルドを除く組合ではそれぞれ講習を定期的に開催されているらしい。さらには基本的な講習に関しては無料でやってくれているらしいから参加したほうが得らしい。


 道場に関してはそれぞれの武術に関する道場が点在しており、金さえ払えば基礎的なところは教えてくれるし素質が上がればさらに享受してもらえるらしい。そして比較的に安いらしい。一応現地人のためがメインになりつつあるため、高い金額を設定しているわけではないらしい。


「.....魔法に関する道場とかあるんですか?」

「魔法は本当に素質ある人しかできない。ただ、来訪者は生まれながらに素質あるらしいから特に習う必要ないでしょ。だからあまり存在しない。あるにはあるけどこの街では1つしかないし、その人結構偏屈だからあまりおすすめしない」

「あるにはあるんですね、ありがとうございます受付嬢さん」

「.....フェルシア」

「はい?」

「私受付嬢さんっていう名前じゃない。フェルシア」

「あ、あー。ありがとうございます。フェルシアさん?」

「なんで疑問形?まぁいいや、はいこれ」


 受付嬢さん_フェルシアさんから紙をもらった。

 見た感じ地図のようだ。


「これは地図ですよね?」

「そう」

「どうしてこれを?」

「だって、道場行きたいんでしょ?それ街にある道場とかギルドの場所が書かれてるからそこにいけばいい」


 なるほど、フェルシア3なりの親切ってことかな?

 この街の地図を手に入れる手段とかわからなかったし、土地だけだと道場とかわからなかったから正直助かる。


「何から何までありがとうございます、フェルシアさん」

「うん、また何かあったら聞いてくれていい」

「あ、はい」



 そういうと、フェルシアさんは業務に戻っていった。

 なんだか、みたことない受付嬢だったな。まぁ、また今度お礼しないとかな。


 そんなことを考えながら僕は冒険ギルドを後にした。


 さて、まずはどこに行こうかな。

 ステータスのオプションにあるマップを確認すると地図の精度が上がっている。この街限定ではあるが.....多分フェリシアさんからもらった地図の情報がこっちのマップをアップデートしてくれたみたいだね。やっぱり現地人との会話は欠かせないようだね。よく作りこまれてるよ。



「さて、本当にこの街は大きいようだしいろんな道場があるみたいだし.....どこに行こうかなぁ」


 道場には剣、刀、短剣、槍、盾などいろんな武器に対応する道場に加え、独自の流派がある道場もある。もちろん格闘系の道場もあるらしい。

 さらに講習が開催されているギルドや教会など細かい情報まで公開してくれている。

 しかもフェリシアさん、ちゃんと魔法に関する道場?も載せてくれた。


「あの人、不愛想だけどしっかり仕事をこなしてくれる人なのかな」


 無表情だったあの人の顔を想像して、思わず苦笑をこぼしてしまう。

 本当にちゃんと今度お礼させていただこう、うんそうしよう。


「じゃ、道場行ってみようか......どこにしようかな......」


 本当に広いから、どこに行くにしてもなかなかの広さだ。同時に受けることもできるみたいだし.....最初はどこに行こうかな.....。


 .....決めきれない。相変わらず僕の優柔不断さにはほとほと呆れてくるな、トホホ。


「.....よし、適当に歩いて最初に目についた道場から入会させてもらおう」


 そうしよう。



 ということで、街をぶらぶらと散策しながら道場へ向かうことにしたのであった。




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 変更なし

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