第8話 街へ向かおう
森林部から最初にいた草原地帯へ戻ってこれたところで、もう一度あたりを見渡す。
それにしてもなんだけど
「色合いは何とかならないのかなぁ」
自分の姿を確認する限り、黒鉄よりの銀1色の姿でおおよそ人間らしさがない。さすがにこのまま街に行っても変な気がするんだよな。だって、なんでもない1色オンリーのやつが街中をさまよっているなんて僕なら不信に思っちゃうかも。
これって他の姿になったとしてもこの状態なのかなぁ。さすがに色合いも欲しいというか、人間らしさが欲しいと思ってしまいます、はい。
何か、いいスキルないのかな.....。少しだけあるから一つぐらいはスキル取ってしまってもいいとは思うんだけど。
とりあえず、僕はレシーさんからもらっていたおすすめスキルを中心に調べてみる。
色々と気になるスキルもあるんだけど、今回は別で......色、色、色......。
というか、スキルの獲得可能数自体はそこまで多くはないのかな?
行動経験値とか、種族・職業で獲得できるようになれるんだろうけど.....。
そうしてあさっていくとちょうどいいスキルを発見した。
〈彩色〉単純に色を付けるだけのスキルだけども、ボディペイントも可能みたいだから、問題はないはず。
さっそくAPを2消費して〈彩色〉を獲得する。
そのまま、ステータス画面から設定をいじくって.....っとこんな感じでいいかな。
よく観察されるとところどころ脇が甘いところがあるかもしれないが、大まかに見ると人族と大差ないだろう。
それに、他の形状変化を使ったとしても〈彩色〉を行えばある程度に競ることができるよね。
そんなことを考えながら、ステータス画面で見れる自分自身の姿を確認しながら色合いを付けていく。
見た感じ、人族.....っぽいよね?
「さて、さっそく.....さっきは東のほうへ向かったから今度は......もうちょっと街が見えるところがいいんだけど......。
っと、あっちのほうかな?とりあえず街道の通りに動けばいいよね?」
さっきは街道から外れてしまっていたようだし、沿って歩いてみればいいかな。
僕は街道に沿いながら北のほうへ向かっていく。
道中、狼やスライム.....たまにコボルトなどが出てきたが、剣腕を生やして何とか倒し進めていく。
《レベルが上がりました》
《レベルが上がりました》
《これまでの行動から熟練度が上がりました》
かれこれ歩いていくと目の前には大きな城壁が見られるところまで来られた。
「結構大きいんだな、確かレシーさんが言うにはすでにいくつかの国が形成されていて、さらには街が発展されているんだよね.....ランダムスポーンだからどんな国に降り立つのかわからないらしいんだけど。ここはどこの国なんだろうか。.....検問所があるっぽいからそこに並んでみますか」
少しならんでいるから、その列に参列しながら待っている間に上がった分のステータスを操作しつつ時間を潰す。
そうすると、フレンド欄が何か反応する。
たしか、このゲームは初期段階に自分自身の持っている連絡先から何名かフレンドを登録することができるらしいから、そこから反応したんだろう。
確認してみると祥と陽菜さんから反応があった。
祥からは
『おう、俺もこっちに入ることができたぞ~。今、アレスタという国のファストっていう街にいるわ。一応わかったら連絡してくれ。最初ぐらいやれたらよかったんだけどもしいたら一緒にやってみないか?最初は組合に所属しないといけないから、とりあえず俺はここを拠点にフレンドとやっていくから~会ったらよろしくな。あとこっちでは人族でラキという名前でやってるから、そっちで呼んでくれ。またな』
へぇ、祥_ラキもう街にいるんだ。というか、よくフレンドと集まれたね。何か使ったのかな?そこらへんはレシーさんに質問してなかったからわからないな。
で、次は陽菜さんからかな?
『無事、こっちに来たんだね。私はギヴェーラという国にいるわ。ラキはまた違うところらしいからこっちでも別でやらせてもらっているわ。もし、こっちの国にいたら連絡してくれたら少しぐらいは一緒にやりましょ?あた、ここは国家間の移動は特殊な手段で移動できるらしいから、あまり心配はないらしいわ。ちなみに私は森人族でシュナンでやらせてもらっているからよろしくね』
なるほど、シュナンさんはすでに別行動になってしまっているんだ。本当にランダムでスポーンされていたんだね。なかなか面白い感じに進んでいるな。というか、すでに情報を掴んでいるのはさすがというべきなんだろうか。
とりあえず、僕が一番遅いんだね......。まあ4時間分時間かかってしまっていたんだから仕方ないともいえるよね?うん。
そんなことを考えていると
「次!」
「あ、はい」
どうやら僕の番のようだ。
「うむ、この街に来た目的は。身分を証明するものは持っているか?」
「はい、まだ身分を証明するものを持っておりません。ひとまず見えた街を着た感じです」
「なるほど、君は来訪者ということかね」
「はい、そうです」
「了解した、ではこの水晶に手をのせてくれるか?これで犯罪履歴を確認することができる」
「わかりました」
「.....うむ、青色。.....問題ないな、とりあえずここで仮の身分証を発行する。街に入り次第、正式な身分証を作成してもらう。君、名前は?」
「はい、僕はミワンと申します。.....ちなみに正式な身分証はどこで発行できますか?」
「あぁ、商人なら商人ギルド、薬師なら調薬ギルド、神官なら教会などその人の職業や目的に合ったギルドに向かうといい。特に決まっていないくて簡単に取得することができるのは冒険ギルドだぞ」
「わかりました.....ちなみに掛け持ちとかはできるんですか?」
「あぁ、できるぞ?場所によっては難しいところもあるんだが、さっき言ったところなんかは問題なくできるぞ」
「わかりました」
門番さんに僕がわかっていないことを説明してもらっているうちに別の方からカードをもらった。
「これが仮の身分証だ。なくしても問題ないが、ギルドに最初に加入する際に税金を支払う必要がなくなるから......なくさないことがお勧めだぞ」
「なにからなにまでありがとうございます」
「うむ、ではようこそファストへ歓迎するぞ」
と、無事街へはいることができた。
......というか、ちょうどラキがいるところなんだ。ちょうどいいかな?
そんなことを考えながらラキへチャットをするのであった。
名前:ミワン(機人族・アモルファス★ フォルム:人間)
所属:〖〗
レベル:3→5 SP:10→0
職業:模倣者
HP:200/200
MP:350/550
STR:27→30
VIT:20
AGI:35→40
DEX:50
INT:45→47
AP:2
スキル
・形状操作59↑・形状維持36↑・ストック2(人間・○○・○○・○○)
・模倣1・反復4↑
・魔力感知47↑・魔力操作58↑・索敵21↑・観察12・同化3↑・不動17・+彩色3
・脆弱:水20
・言語理解2↑
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