第26話 奥様は何処3
私は、足を止めることはなく、キョロキョロと辺りを見回して周囲を観察する。
「なんか典型的なスラム街って感じだ。」
私は生まれてから一度もスラム街なんて通ったことはないのに何処か既視感を感じる。
そもそも日本にはスラム街なんてそんなにたくさんはないはずだ。少なくとも、私の住んでいる街になかった。
私は、なぜこんなところにいるのかわからないが、かすかに聞こえる物音やひどい臭いにびくびくしながら、少し早足で前に進む。
幸いにも少し歩いたら、目の前には大きな通りが見えてきた。
大きな通りは、車が通るのも見え、遠目だけど、ちゃんとした身なりの人も通っているのが見えたので、少し安心しながら大通りを目指す。
「おおっと。姉ちゃん!いくらまだ深夜ではないからって、女一人でこんな道を歩いていたら悪い輩に捕まるぜ。」
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