第20話
徳島は、仮想空間でのゲームに参加しようとしていたが、筋肉痛で身体が悲鳴を上げていたので、翌日の土曜日は休憩して、スマートフォンでのゲームで銃や装備の確認やアップデートを行おうとしていた。
最近のFPSゲームは、精巧に作られていて、ゲーム制作会社によって異なる表現がされているが、銃ごとの性能や弾丸の特色が反映されていて、銃によって反動や弾速、弾丸によって反動や出血バフが異なるのだ。
戦闘方法や戦闘フィールドによっては銃や弾丸を変更して作戦に臨むのだ。
徳島は狭い戦闘フィールドではUMP45などのSMG(サブマシンガン)を好んで使っていたが、戦闘フィールドの広さや作戦によってはAR(アサルトライフルもしくはアーマードライフルとも呼ばれる)も使うしSR(スナイパーライフル)も使う。
『out of BattleARENA』では弾丸によって、ダメージ力、貫通力が設定されており、その他、反動や精度にプラス、マイナス、出血や肉体損傷にバフやデバフがかかるようになっている。
基本的にはダメージが高いと貫通力が低く、貫通力が高いとダメージが低いという扱いであり、ダメージが高ければ高いほど、ゲーム内の肉体に与えることができる。
貫通力に関しては、防具であるボディアーマーにダメージが反映されるように設定されている。
つまりは、貫通力が高ければ、ボディアーマー自体を損傷させることができるが、ダメージ力が低く設定されているので、肉体にはダメージを与えることができないので相手を倒すことが遅くなるというわけだ。
人によって好みがあるが、ダメージ力が高い弾丸を使い、近距離で弾速が早い銃を使い、ボディアーマーがない脚や顔などの狙いにくい箇所を狙ったり、貫通力の高い弾丸を使い、遠距離から胴体などの当てやすい箇所に、複数回射撃を行ったりする戦法もあるのだ。
徳島は、最近、よく使っているARの欄を選択して銃を選定する。
out of BattleARENAでは、実際に使用されている様々な銃が取り入れられている。
徳島は最近では、オーストリアの銃器会社のAUGを使っている。
AUGはブルパップ方式の銃だ。ブルパップ方式とはトリガーよりも後方に機関部を配置している銃だ。
ブルパップ方式だとバレルの長さを変えることなく銃の全長を短くすることができるのだ。
バレルの長さは銃の射程距離に関係しており、バレルが長ければ射程距離が長くなり、短ければ射程距離が短くなる。
そして、銃の全長が短ければ銃の取り回しが良くなる。
つまりブルパップ方式は射程距離を短くすることなく、銃が扱い安易くなるのだ。
さらに言うと、徳島は最近、視力が落ちてきており、アイアンサイトでは、長距離の狙撃が難しくなっているが、AUGには、デフォルトでスコープがついており、おじさんの徳島はとても気に入っているのだ。
もっとも、ほとんどの銃には、ゲーム内の通貨を使用することで、無課金で様々な光学サイトやら狙撃用のスコープを搭載することができる。
徳島は明日、日曜の仮想空間での
ゲームはAUGを使ってみようと考える。
カテジナからは、来月末までは仮想空間内のゲームは、仮想空間内での徳島の身体能力の向上が必要であるため、チュートリアル設定でNPCのみの戦闘と聞いている。
徳島はさどのように立ち回るか検討し、普段よりも、慎重に時間をかけてカスタマイズを行うのだ。
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