第2話
事件現場から移動して、桜田と門脇。そして、シャーロットとワトミクちゃんは、警視庁のボスの部屋である警視庁長官室に、その部屋の主。警視庁長官と補佐官と供にいる。
さっきまで、事件現場で口げんかを超えかけた喧嘩をしていたような様子だった桜田とシャーロットは和やかに、紅茶とスコーンを口にしていた。
喧嘩をし始めて、この警視庁長官室でお茶会をしている現在まで二人の気性の激しさを見ていた門脇は、今の部屋の空気を感じて心の中で思った。
ここは、イギリス貴族の宮殿かい!!
門脇の見事なツッコミはその心の中で終わらせたものであり、門脇以外誰一人として、警視庁長官室がイギリス貴族の宮殿に化したことに気づくことはなかった。
は~。まぁ、なんとか、シャーロットさんと桜田さんの雰囲気も良くなったから良かった。
一時はどうなるかと思った。
だって、シャーロットさんが桜田さんのお腹を殴ろうとして、手を上げたから……。
だけど、シャーロットさんさんというより、相棒というか、ワトミクさんが首に掛けていたスマホが鳴って……。
でも、ワトミクちゃんって・・・、あれって、確実にぬいぐるみだよな……。
あっ!いかんいかん。あれでも、シャーロット事務所の副所長なんだもんな。
うん。そうだ、副所長だ!
で、その電話の相手が長官だった。
そして、シャーロットさんは長官の姪っ子。
詳しく言えば、長官の弟さんの娘さんに当たる人だし。
それで、我々の現状報告などのために呼び出されて、今に至ると……。
はっは~。長官はシャーロットさんの顔をガン見しているけど……。
きっと、長官にとっては可愛い姪っ子なんだろうな。
「ところで、シャロ。なんで、事件現場に居たんだい?」
「伯父様。それがね、誰だか知らない人から真っ黒な手紙が届いたの」
そう言い、シャーロットは長官に例の手紙を渡した。
「X……」
「なにか心当たりでもあるのですか?」
「いや・・・。なんでもない。シャロ。警視庁長官としてのお願いだ。この事件の捜査に協力してはもらえないか?」
「はい!長官。シャーロット事務所は資産・三十億円令嬢殺人事件の捜査に全力で協力されて頂きますわ!」
シャーロットは警視庁長官である伯父の頼みに笑顔で答えた。
桜田。門脇。そして、シャーロットとワトミクちゃんは、資産・三十億円令嬢殺人事件のために編成された捜査員達と事件に関する中間報告の為に会議室に集められた。
「え~、警事の桜田だ。まず、今回の事件で殺害されたのは、大手呉服メーカーの株式会社・
「以上。解散!」
会議が終わった。
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