第99話 ファントム持ってても自転車が好き( ´∀`)
ブラウンさんが未来へ旅立った後、友美と草村娘は通常通り仕事に取りかかっていた。草村娘は家政婦として豪邸の家事を。友美は桃子の作業部屋で漫画のアシスタントだ。
「おはようございまーす。」
友美はこの日、遅番としてシフトを出していたので、すでに作業は始まっていた。
桃子「あ、友美殿。オツカレー南蛮ヽ(。・ω・。)ノ」
マチルド「友美~。乙彼。ヽ(。・ω・。)ノ」
ロクサーヌ「友美~。乙枯れ。ヽ(。・ω・。)ノ」
「ああ、癒やされる、、このオタクの空間。。さぁ、仕事をくださいまし。あ、あれ?夕さんは??」
「夕は出版社で打ち合わせなんだよ。今日は私の作業をアシスタントしてね♪」
「はいっ!願ってもない幸せ!」
(こ、これはチャンス!夕さんがいない間に桃子さんに近づき放題!!)
ロクサーヌとマチルドがいるものの、桃子の恋人である夕がいないのだ。友美にとってこれほどのチャンスは今までなかった。どう近づいてやろうと思いながら作業を進めていくこと2時間が過ぎた。
「じゃ、マチルド氏。そろそろ出かけるから、あとしくよろね?」
「任せてくだされ。ご武運を。」
桃子は立ち上がると、アシスタントリーダーのマチルドに声をかけ、荷物を手に持った。どこかに出かけるだと?
「え、ちょっ!桃子さん、どこかに出かけるんですか?!」
「あ、うん。そろそろスフィンクスの足跡焼きの販売権を他の企業に売却しようかなって思ってて。今日は話し合いに、、」
「な、なんて仕事のできる人なの、、好きっ!あっ!お一人では危のうございます。護衛として連れて行ってください!」
大チャンス!友美はほんの一瞬、不敵な笑みを浮かべた。そして天才マチルドはすぐにそれを察知した。
「お待ちなさい、友美。あなた、夕さんのいない間にピーチ先生と組んず解れつエロエロになりたくて付いて行くつもりだな??」
「くっ、監視がいたか。いえ、滅相もございません。私はただ、同じ空気を吸いつつ、護衛ができたらと、、。」
作戦は失敗か、、。友美が諦めかけた時、慈愛のオタク桃子は手を伸ばした。
「良いよ、おいで?友美たんも社会に出たばかりだからね。いろんな場で学ぶがいいよ。桃子の交渉能力は一見の価値があるよ♪」
「やった!ありがとうございますっ!!ではすぐに支度を!!」
「あーあー。そんな甘やかしちゃってぇ。良いのかなぁ?友美は腹黒いでござるよ?」
「夕さんにバレたらあとが怖いというのに、、シチュー引き回しされるでござるな。」
マチルドとロクサーヌは友美の企みに気づいていたが、桃子は何食わぬ顔で友美を従えると、豪邸から出かけるのであった。ちなみにいつもの桃子はオタク仕様にガチで改造した自転車に乗って出かけるが、今日は友美がいるので金持ちらしく運転手付きの普通のただのロールス・ロイス、ファントムに乗った。運転手は草村さんの弟である草村氏である。
「草村氏〜。久しぶりに運転よろしく〜。」
「桃子様、、私とこのファントムがいることを思い出していただけて嬉しゅうございます。」
「ごめんねー。自転車で徘徊して漫画のネタを集めるのが好きなんだよね〜!」
「それはもちろんご自由ですが、最近私の仕事はメジェド様の観光とガールハントのためがほとんどです。困ったことに最初に女性に声をかけるのも私の仕事でして、、。」
「え、それは知らなかった。っていうかこれ以上、女の子を連れて来られると流石に困っちゃうね!」ゲラゲラゲラ( ´∀`)
楽しそうに草村氏と話す桃子。隣でいつ口説こうかと殺気立っている友美にまだ気づかないのであった。
続く。
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