第95話 踏み込んでこないで・・・ドキッとするから
翌日。ブラウンさんは梅澤家の地下室で荒れていた。
「あー、危なかった。バームクーヘンのせいで危うく酒屋のバイトに萌えきゅんラブするところであった。。効果が切れて良かったであろう。。」
ブラウンさん開発の萌えきゅんバームクーヘンは体内で消化されると効果がなくなることがわかった。
「しかも友美のやつ、、ブラウンの魅了の目を見たからあんな態度だったんだろう。。うっかり両思いかと思ってしまった。いやいやいや、ないないない!!このブラウンがその辺の小娘に恋など、、するもんかっ!前カノ、玉藻前ちゃんだぞ?!レベルが違いすぎるであろう!!」
何となく、気が進まないブラウンさん。友美に会いに行って魅了を解きたかったが、自分で行きたくないからメジェ君に頼んだ。
「おい、メジェ君。友美がブラウンの目を見てしまったんだ。魅了がかかってるから解きに行ってくれないか?」
「何?俺ノ友美ニ?何シテクレテルンダ!?」
「不慮の事故だったんだよ。お前のお気に入りならもっと気をつけさせてくれたまえ。」
「フン!今スグ解キニ行ッテクル!!俺ノ友美〜!」
「あんな小娘のどこがいいんだか。。」
「バカチンガ!アイツハカナリ良イ女ダゾ!!」
メジェ君は慌てて友美の魅了を解きに行った。メジェ君は足と目しかないので、梅澤家支給のキックボードに乗れない。特別に買ってもらったローラーブレードで現場へと向かった。ガーーーーーー!!!スイッスイ!
「やれやれ。さてと、ブラウンは何しよっかな。草村の足跡焼きでも食べに行くか。」
梅沢家の正門横には、スフィンクスの足跡焼きショップの本店がある。そこだけはスフィンクスグッズも買えるので日々行列だ。
「おお、相変わらず行列だな。しかしブラウンクラスは並ばない。裏口から入ってツケで買うのだ。おーい、繁盛しているようだな。モロヘイヤチョコレートとクレオパトラスペシャルを2つずつくれ。」
「ブラウン様!かしこまりました。さ、どうぞ。」
「ありがと。じゃね!さてと。テラスで食べよっかな。ん、噂をすれば友美がいるではないか。ちっ、忌々しい。無視してやるである。さーてと!!美味しい足跡焼きでも食べよっかなー!1人で食べよっかなー!!」*小学生男子なブラウンさん。
ブラウンさんは、プールサイドのデッキチェアに座ると、もくもくと足跡焼きを食べ始めた。友美にかかったブラウンさんを好きになる魅了はすでにメジェ君が解いているはずだ。
「あら。ブラウンさん。足跡焼きですか。」
「ふん。やらないぞ。」
「あはは、取りませんよ。美味しく召し上がれ。」
「言われなくてもっ、、んぐっ!ごほっごほっ!!」
「あーあー。勢いよく食べるからぁ。ほら、これ飲んでください。」
「んぐっ、、ごくっごくっ・・・はぁっ!!モロヘイヤが喉に詰まったっ!!お前も役に立つではないか。」
「かわいくない言い方ですね。笑」
「ってお前、、こ、これは・・・」
「え、なんですか?」
「お、お前の飲みかけじゃないか!」
「そうですけど、私は気にしませんよ??」
「う、ぐ、、ブ、ブラウンだって別に、、気にしないやい・・・。」
「ところで、私昨日、ブラウンさんの顔を見た気がするんですけど、全然思い出せないんですよ。そのフード取ってもう一度見せてもらえません?」
「は?ダメだ。ブラウンの目は誰にも見せないんだから!」
「へぇ。じゃあ、目を隠せば良いんですね?えいっ!」
友美はブラウンの目を片手で隠すと、フードを無理矢理脱がせてしまった。
「ああん!なにするのぉ!!」*素がかわいいブラウンさん。
「へっへー。目を見なければいいんでしょ?わ、やっぱり。ブラウンさんって実はめちゃくちゃかわいいんですね!」
「な、何言ってんの!怒るよ!!」
「話し方も素は女子なんですね。かっわいい!」
「やめてよー!!もう、ひちゃこ地下に帰るー!!」わぁぁぁぁん!
「あ・・・。行っちゃった。
その頃、ブラウンさんは、、地下のベッドで毛布にくるまってまた荒れていた。
「なんなのよー!!!間接キスとかかわいいとか言っちゃって!!ばかぁ!!」
ちょー初心でかわいいブラウンさんだった。
続く。
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