第72話 メジェ君の故郷を旅する普通の女の子風味、夕
夕が神の世界で最高傑作とも言える百合漫画を10作品描き上げた頃。2ヶ月半が経とうとしていた。
「オイ、夕‼モウ十分ダカラソロソロ帰ルカ?」
「そうね、もう十分、桃子のアシスタントをする能力は手に入れた。本当にありがとうメジェ君。」
「ハハハ‼チョット早ク終ワッタカラ、世界一周デモシテクルカ?」
「え、いいの?したいしたい!♡」
普通の女の子風味の夕。そして謎の布、、いや、神様メジェドは2人だけの期間を経て、厚い友情が芽生えていた。阿吽の呼吸である。2人はメジェドの能力で、空間移動をしながら世界一周旅行へと出かけたのであった。
「クルリンパ‼着イタゾ‼エジプトダ‼」
「おお、ここがエジプト!ってもしかしてここは・・・!?」
「アア‼樹里ト叶の家ダ‼」
「すごーーーー!!そ、そうか。こういうことも出来るのね!」
メジェ君の能力で、2人は樹里と叶の家に瞬間移動していた。ちなみに家の外ではなく、不法侵入していた。
「おーい、樹里さーん?おおちゃーん?」
「え、家の中に誰かがっ!!って、うわぁぁぁぁぁ!!ゆ、夕ちゃんがいるっ!!え?え?ええ???」
「どうしたの、樹里・・・って、ええええええっっ!!!!???ゆ、夕さんっ??」
あまりの驚きに腰を抜かした2人。そしてメジェ君の最初の持ち主である叶はまだメジェ君をぬいぐるみだと思っている。メジェ君はすかさず、目からビームを放ち、樹里と叶に魔法をかけた。*不思議を不思議だと思わないマジックである。
「うふふ、びっくりしたよね?ごめんね、無断で家に入っちゃって。」
「オウ‼ヒサシブリダナ‼カナエ‼」
「ああ、、メジェド様の魔法で来たんだね。あーびっくりした。」
「メジェド様、久しぶり~!待っててね、今ワイン持ってくるから♡」
「ちょっとメジェ君と世界一周旅行中なの。良かったら観光に付き合ってもらえないかしら?」
「そっかー。じゃあ、しばらくうちに泊まればいいよ!今日は宴だね!!」
「夕さん!明日ピラミッドに行こうよ!メジェ君が描かれてる壁画があるの!」
「ヤメロヨ、ハズカシイダロ。アレハコドモノ頃ノオレダカラナ‼」
「えー、こどもの頃のメジェ君?変わってなさそう~!」*1ミリも変わっていない
「スフィンクス、1ツ持ッテ帰ロウゼ‼俺ノ部下ガイルンダ‼」
「え、置き場所がないよ!?」
「小サクスレバイイダロ‼」
「そっかぁ!じゃあ、玄関に飾れるくらいのサイズにしてね?」
「わぁ、夕ちゃんが来てくれて嬉しいよ!今夜はナイルパーチを一匹焼くね!」*かなり大きい
「じゃあ、叶はラクダの肉を買ってくるね!夕さん、ショッピングに行こう♪」
「わーい!メジェ君、連れてきてくれてありがとう!2人に会えて楽しさ倍増だよ~!」
こうして、夕とメジェドはエジプトに3日間滞在することになる。そして夕は気づいていなかった。こちらの世界の3日間は、桃子にとっても3日間であることを・・・。メジェドはついうっかりしていた。よって、桃子は帰ってくるはずの夕が帰ってこないパニックになるのだが、夕は知るよしもなくエジプトを楽しんだのであった。
そして、ある日、エジプトのピラミッドからスフィンクスが忽然と消える事件が起きたが、その事件の真相は永久に誰も解明できなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます