第55話 私の恋をもう誰も邪魔しないでぇぇぇ節
精神的に大人になる飴を舐めた桃子。*正確に言うとガリガリ噛み砕いた桃子。*もっと正確に言うと実はブラウンさんが暗示にかけただけで普通の飴を噛み砕いた桃子。
夕にぶちゅっとキスをかまし、その先に進もうとした。目的地はヘブン。コンビニのことかな?まぁとにかくあたふたしていた桃子とは激変である。驚いた夕は、桃子にシャワーを浴びるように促し、素直にそれに従った桃子。飴の効力はもって2時間…。
今までの流れなら、なにかしらの邪魔が入るだろう。どちらかが失神したかもしれない。はたして結果はっ!!
桃子、完全勝利であった。トッタドー!!
時は過ぎて、チェックアウト30分前。
二人はすでにバスローブから洋服に着替えていた。ソファに座り、夕が桃子の肩に頭を乗せてべったりと寄り添っている。*肝心なその間の出来事は、ごめんなさい。設定上の都合で書いて消して書いて消して泣く泣く消しました。もしかしたら国立図書館にはあるかもしれません。
とりあえず、素晴らしいひと時であったと、夕の表情が物語る。
「桃子、、私、幸せよ♡あんなに…。とても素敵だった。。」
「私もよ、夕。最高に幸せ。」
桃子も至福の顔をして…脂汗を流していた。ん?
(拝啓、母上。。桃子は今、全部覚えているのに自分がやったことなのだろうかと思うことをしてしまい、、困惑しています…( º﹃º )。。)
「ねぇ、桃子…?家に帰ったら、寝室は1つにしましょう?」
桃子の片手をとり、指を絡めると、上目使いで桃子の目をじっと見つめる夕。恋人だけが醸し出せる甘い甘い、落雁のような空気。
(ご、ご尊顔が、、近すぎる…っ!指に全神経が持っていかれてっ…。さっきまでのあれやこれやを思い出してしまう、、鮮明に、、)
「(꒪ཀ꒪)グハァ‼と、とりあえずっ、、チェックアウトの時間だし、、で、出よっか!」
「うん。家に帰ろう♡外に出る前にキスしよ?♡」
「(꒪ཀ꒪)グハァ‼う、うん。」
これから、こんな風に、、脈略なく甘いのかな…。
桃子よ、、脈略はあるんだよ。だって好きなんだから。。
と、そんな風にちょっと甘い雰囲気を味わってから、二人はホテルをチェックアウトして、家に帰ろうとしたその時だった。
「チェックアウト完了でございます。またお越しくださいませ。」
ホテルマンとやりとりをすると、ホテルのエントランスに向かう二人。タクシーに乗り込もうとした桃子の肩をがしっと何者かに掴まれた。
「モ、モモコっ!!!」
「うわっ!え、!?ちょっと!?」
二人が振り返ると、そこにいたのは夕が最初に泊まっていた部屋の隣の部屋から一度顔を出していた、金髪の美女だった。
「え、桃子?この人はだれっ!?」
夕にとっては初対面である。驚いて桃子に問いかける。
「え、・・・あっ!昨日は騒がしくしてしまってすみませんでした!」
昨日、ホテルの廊下で泣き叫んだことをまた怒られるのかと思った桃子。
「モモコっ!会いたかった!ワタシ、会いたかったのっ!!やっと会えたっ!」
謎の金髪美人は、桃子の両手を掴んで握りしめると、うっすらと涙を目に溜めてそう言った。
「え?桃子?誰なの?知り合いなんでしょ?まさか…」
急に不安になる夕。なぜか。それはこの金髪美人の表情が、恋をする女の顔だと、夕の女の勘は警告していたからだ。
「え、ええ?あ、あの、、ど、どちら様でしょうか…。」
身に覚えのない桃子。
「ワカラナクて仕方がないわ。でもワタシ、ずっとアナタに会いたくて、、やってきたの、、、北欧からっ!」
「ほ、北欧!!!!????」
「ソウヤネン。ワタシ、アナタのおかげで、日本語ペラペラやねん。」
「・・・ん? (・‸・̆,, )」
「なぜ大阪弁? (・‸・̆,, )」
「なぜっ、、なぜやねん、、モモコ!何度も手紙を書いたのにっ!アナタは返事をしてくれなかったっ!だからワタシ!会いに来たの!!」
「ちょっと桃子っ!どういうことなの!!?」
「え、し、知らないっ!わからないです、、ごめんなさぁぁぁいっ!」*とりあえず泣く桃子。
「なぜ…、アナタは、、今日、スニーカーを履いているの?ハイヒールは履かないの??ドナイヤネン?」
「「え、?」」
「ワタシ、アナタの動画を観て、いつも元気をもらっていた。大好きやで、モモコっ!」
「「ん?」」
え、あ?は?
えーと、、ハイヒールじゃねぇから。。チーン
「えっと、人違いです。。 (・‸・̆,, )」
「ホワッツ!!?オ、オウ!!ソーリー!」アバヨッ‼
ただの、芸人違いだった。
「え、今のって、人違いだったの??」
「うん。だって知らないもん。」
「そっか。私、今度こそ本当に、恋に邪魔が入る呪いがかかってるのかと思ったけど、、大丈夫なのね…?」
「え、うん。よくわからないけど、、私は夕一筋だし、、大丈夫だよ?」
「も、桃子・・・ ♡」
「た、タクシーに早く乗ってください…。」とフロントマンは言った。「別のタクシーに乗ってください。」とタクシーの運転手は言った。金髪美人は走りながら「ヨシモトドコデスカ!」と叫んだ。
それでも二人は、このまま何事もなく結ばれそうな雰囲気だった。
続く。
ちなみに、北欧と聞こえたけど、北陽と言ったらしい日本のお笑いブームのただの外国人だった。
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