第51話 どこを拾っても事故なのでとりあえず読んでください
場所は変わって、スナック今夜も乾杯♪。
知る人ぞ知る、穴場のスナックである。実は夕。思うように上手く行かない恋に打ちひしがれ、赤提灯でしなびた顔をして日本酒を飲むことを覚えていた。
25歳のかわいこちゃん。常連客のおじさん達のマドンナになるのはそう時間がかからなかった。
「よっ!いいぞ!歌え歌え~!ゆうちゃぁんっ!!」
サラリーマン達の歓声の中、夕は桃子への愛を熱唱していた。
「あんな女、、あんな女ぁ、、、。すきだぁぁぁぁぁ!!!」
バンザァァァァァァイッ‼‼‼モモコヲォォォ‼スキデヨカッピャーーーー‼
すでにベロベロであった。
「よっ!そんな奴捨ててしまえー!俺の息子の嫁になってくれぇぇ!」
カオスな今夜も乾杯♪であった。とそこへ、ようやく登場する桃子。おんぶのまま登場のラブロマンスのヒロイン桃子。ババーン‼
「ゆ、夕っ!!!!!」オロチテッ
「ん~?え、あ、も、もこもっ!!!」*言えてない夕
「お願い!夕、一緒に帰ろう!」
「ほいほーい、あと1曲歌うから待ってて~!おっちゃん、うらみます入れて、みゆき様~!」
「え、こわい!謝るからそれだけは歌わないで!ガクガク((((°Д °;))))ブルブル」
そこへ。またもやミラクルが起きた。
「おや?貴方どこかで、、。」
桃子を見てそうつぶやいたのは、スナック今夜も乾杯♪のママだった。
「へ?え、通りすがりの見知らぬものでござるが?」
「んーでもどこかで、、あ、ああっ!うちの娘のプリクラ集に!!」
「え、は?お、お宅の娘さんのお名前は?ってそんなこと言ってる場合じゃなかった!!夕っ!帰ろう?ちゃんと話がしたいから!」
と、そこへ、またしてもカオスが起った。
「ママちゃん、お疲れ~!お家に帰る前にちょっと寄ったよ~!って、げぇっ!!?も、ももたんっ!!??」
熱いおしぼりで顔を拭きながら現れたのはブラウンマッシュルーム。桃子がなかなか帰ってこないから、草の者に留守番をさせて帰る前にちょっと寄った親思いな、、おっと。
「え、なんなのもう、、っておわぉっ!Σ(OωO )ビクッ!? ブ、ブラウンさんっ!!」
「だ、誰だっ!!桃子をここに連れてきたのはっ!!素性がバレてしまうではないかっ!!」
「あーん、ひちゃこちゃん、お帰り~。ママのところに会いに来てくれたのぉ??」
スナックのママ、ブラウンマッシュルームに近づき、熱い抱擁。ひちゃことは一体!?
「ええーい!!これ以上まずいっ!!全員転移させてでもっ!!」ブラウンパニック!
「な、なんだなんだっ!?ママの娘か?変なローブ被ってるけど、、」
「ブラウンって、、あの占い師のことじゃ、、」
サラリーマン達が騒ぎ出した。ブラウンは魔方陣を、、いや、これ以上は言えないっ!!その時だった!
「うるさぁぁぁぁーーーい!!!!!!!」
夕からマイクを奪った桃子。高らかに今!行くぞっ!!せーの!!
「夕~~~~~っ!!!愛してるっ!!!死ぬまで一生そばにいてぇぇぇぇぇぇ!!!!!わぁぁぁぁんっ!!!」キィィィィン・・・
*BGMはうらみます。
「も、もこもこ・・・。」
この後のことは、ブラウン氏が手を回して公にならないようにしてあるのだが、ここでだけお話ししよう。
7度目か8度目くらいの限界を迎えた桃子は、愛の告白をしてすぐ、気絶した。そして、ベロベロに酔っ払った夕は、桃子の愛の告白によってちょっと驚いたものの、あえなく泥睡眠、、。
その場にいたサラリーマンは全て草の者によって記憶をなくすまで飲まされて家に送り届けられ、、。
二人が目を覚ましたときには、夕が泊まる予定だったホテルのシングルベッドの部屋ではなく、デラックスなスイートルームに二人で寝かせられていた。
薔薇の花、散りばめられ。
続く。
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