第41話 世界を統べる者の1人なの?桃子。。

 桃子は嗚咽からやっと呼吸を整えると、ある知り合いに連絡をしていた。先日、ラジオ局で会ったばかりのブラウンである。

 

 人呼んで、ブラウンマッシュルーム。謎の多い占い師として日本では最も有名で実力派であるが、実は魔術師として世界的に裏社会、表社会と共に、知る人ぞ知る存在だ。常にローブを被っていて、目を合わせた人はいないという。ある人がブラウンは女性でまだ若く、ローブの下はキャミソールとショートパンツをこよなく愛するかわい子ちゃんであると主張したが、その人は行方不明になったとかならないとか。


「え、ピーチちゃんじゃん。こないだ会ったばかりだよ?忘れちゃったの?あ、さては、、?女がらみであろ~う?」

「よくわかりますね、ブラウンさん。なんとか力を貸してくれますか?報酬ならいくらでもお支払いします。」

「ふ、よしてくれ。他ならぬ貴方の頼みだ。謝礼なんていらないよ。あ、だけど、明日通販で突然お菓子が箱いっぱいに届いたらブラウン、ちょっと喜ぶと思うよ?すっごい喜ぶと思う。あのね、アソートっていうんだって!キャッキャ。」

「ふふふ、わかりましたよ。貴方は不思議な人ですね。たまたま同じラジオ番組の、曜日が違うDJをお互いしているだけの私に、、いつも優しくしてくれる。。」

「なぁに。ちょっとね。貴方の出自に私が関わって・・・。おっと、こっちの話だ。キミは転生したことを覚えていないからね。あ、こっちの話である。やっべ☆」

「実は、かくかくしかじかで、、女の子を1人エジプトに送りたく、、」


 薔薇を浮かべた泡風呂の中で、足を投げ出しながらブラウンはワイングラスに入れた葡萄ジュースを飲みながら高らかに言った。オイチィ‼

「え、うん。もう、今の話を聞いてたうちの草の者達が全部動いてくれたよ?すげー、ニンニンって騒いでたのに聞こえんかった??」

「さ、さすがっ!この世界を統べる者、、ブラウンマッシュルームっ!またの名を、、お酢チャイルドひさk、おっと口に出してはいけないのでしたね、、」

「ふふふ。また酢豚でも食べようね、、ロックフェ・スティバルももじろ、いや、桃子。。。」


 数日後。アラビア語教室には定員一名のエジプト留学プランのチラシが届き、叶は連絡を受け取るとそれに申し込んだ。なぜだか知らないけど、費用は一切かからず、その代わりにエジプトの情報をある有名な占い師にメールで送るバイトをすることになったという。特に壺に関して知りたいらしい。。住む場所も樹里の会社から徒歩圏内だったミラクル。あとのことも心配はいらなそうだ。


 一体何者なの、この2人は。


 だたしかし、1つだけ問題があった。



 続く。



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