第37話 お酒なしじゃ飛び込めないの・・・

 夕ちゃん、ぐるぐる回っていました。ソメノスケー‼


 どうしよう。とりあえず、樹里さんがエジプトに行くことは桃子に言いたいけれど、そうすると私が仕事を辞めることも話さないといけない。

 とりあえず、オーナーと社長からちゃんと辞められると連絡が来るまでは、話さないで置こう。その間に、ちょっと仕事でも探してみようか。。


 前に、桃子が言ってた、、二人で料理の動画配信するの、、今は私が働き出したばかりだからってやらないでいたけど、、やってみたいなぁ、、楽しそうだなぁ、、。


 そうなれば、、私と桃子は今より一緒に居て、、ああ。もしもそれが恋人としてだったら・・・。桃子、、、好き、、。私の、、甘くて素敵な、、ピーチパイのような女性。。ハァ( *´꒳`*)


 そんなことを考えて、夕が帰宅するも、この日は桃子がいなかった。隔週一度、桃子がDJを務めるラジオ番組の収録の日だったからだ。


「はい、というワケで♡今日のDJはピーチ@顔バレごめんなすってでしたぁ♡また来週ね!オーディエンス~♡最後にこの曲を聴いてね♪【不思議のピーチハイ】♡」ウォウオウオウオウグッ・・・ター・・・ングゥゥゥ~


 収録終了。

「お疲れ様でしたぁ♡」

 DJとしての桃子。話し方は完全にB面である。ただの美人だ。


「はぁ~!つかれたぁ♡さ、帰ろっかな。夕が待ってる♪」

 とそこへ現れたのが同じラジオ番組の曜日が違うDJである、有名占い師のブラウンマッシュルーム。その人だった。

「お!?ピーチちゃんじゃないか!久しぶりっ!」

「あ、あなたは!ブラウンさん!!なぜ今日ここに?」

「いや、今日は収録じゃなくてね、、大きな声で言えないんだが、、」

「あ、裏の仕事ですね、、コショコショ」

「うん。そうなんだよ。。また君にもちょっとお願いすることがあるかもだから、そんときはヨロね??」

「承知したでござる。。ヒソヒソ」


 さすが桃子。変わった人脈も大事にしていた。


「さ、かーえろ。あ、もう23時じゃん。。夕が寝ちゃってるかもー!さみしいなー!」


 なんて、つまらなそうに帰った桃子。

 家に入ると、夕はすでに寝ていた。。桃子のベッドの上で。


 半分、ちゃんと桃子のために場所を空けて・・・。


 わ、わぁい。あそこに自分から寝に行くんだな??

 すっげーーーハードルたっけぇっ♪



 この日、桃子は初めて、寝る前にテキーラをあおった。

 酒なしでは飛び込めなかった。自分のベッドへ・・・。



 続く。

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