第9話 ときめきどよめきぐふふのふ
桃子がエルフの森に百合の種をばら撒き散らかした日の夜。
バイトから帰宅すると、宅配ボックスに荷物が届いていた。
「はて??なんか頼んでたっけな?身に覚えがござらん。」
荷物を手に取り、自宅へと入る。
動画の配信まではあと1時間以上ある。こだわり抜いた素材で手作りした酵素を飲み、ヨガのポーズをしながらSNSのコメント欄をチェック。
そして、、今日手に入れた女子高生のチャットID。合計5人。
「おほほほほっ~!もうメッセージがきてりゅ~♡」
さっそくファンが出来た桃子。ファンサを欠かさない。素早く返信で大人の魅了を施す。桃子は別に、やましい気持ちはない。年齢的に妹たちを愛でることに全力なだけだ。
そして、すっかり放置していた荷物を思い出して手元にたぐり寄せると、まずは差出人の名前を見た。ふむ?知らない人でござる、。ホントに私宛??
ガサゴソと包み紙を取り、中を見ると、可愛らしい洋菓子の詰め合わせだった。中には手紙が同封されていた。
『先日は、電車の中で助けようとしてくださり、ありがとうございました。お礼が遅くなりましたが、些細なものですがお受け取り下さい。』
先日、酔っ払いに絡まれていた女性からのお礼の品だった。
「わ!わぁ~!あの女の子だぁ!!えー嬉しい!♡」
すっかり忘れていたぁ!女子高生があまりに群がるので充実しすぎていたよ。ああ、どうしよう??届きましたってお礼の電話とかしちゃったりして??このフラグ、どうはためかせたら良いやら♡
名前、名前♪ 連絡先、連絡先~♪あったあった♡
へぇ~。可愛い名前♡
とりあえず、いきなりは不躾であるな。電話番号にいきなり食いついては主人公の名折れというものだ。ショートメールでお礼を伝えよう。
では、さっそく。
『こんばんは。突然失礼します。ぴーちきっずかんぱにぃの桃子です。』
*桃子は自分が設立した会社の名刺を渡していた。そりゃ会社持ってたら勤め先にバレてクビになるよ。小細工はしていたらしいけどね。
『大変キュートなお菓子をありがとうございます。遠慮なく頂きます。』
(貴方を思いながら、、)はとりあえずやめておこう。気持ち悪がられたら泣いちゃう。。良し。送信完了でござりゅ♪
えへへへ。思い出した、可愛かったな。また会いたいな。でもこれだけでは誘いづらいね。なにか漫画的な展開があれば良いのだが~。
あ、配信しなきゃ!急げ急げ☆
それにしても・・・
ああ~、可愛かったなぁ~、あの子。
夕ちゃん♡(●´艸`)ヾ
桃子、爪楊枝の束並みの恋のフラグに続き、
なんてチートガン積み系主人公なの、桃子。
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