三時の双白
「庵は私のこと、嫌いになったりしない?」
「んー? どうかな、未来のことまで責任持てない。」
「……うん。」
「でも、今は好きだから安心してよ。」
「う、ぉおう。」
「嫌いになるならそれまでってことだし、それを訊くってことは嫌われないように努力してくれるってことでしょ?」
「なんかその言い方ずるい……。」
「ふふ、私ってずるかったんだぜ。」
「返品してやるー。」
「愛着湧いて手放せない癖に。」
「またそういう……。」
「まぁ、当分は嫌いにならないと思うよ。真莉のご飯は美味しいし。」
「そんな理由……。」
「なんで落ち込むの? これ以上ない理由じゃない?」
「だって、他にもっと美味しい料理作る人を見つけたら終わりじゃない。」
「その人と一から関係を作っていくより、充分美味しい料理作る真莉のとこにいた方がいいでしょ。」
「そういうもの?」
「そういうもの。」
「庵が料理出来たら、誰もいらないの。」
「もしも話はいいよ。ここにいるのは料理が出来ない私じゃん。」
「絶対、料理練習しないでね。」
「しないと思うよ。絶対とまでは言い切れないけど。」
「見てるからね。」
「きゃーこわーい。」
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