第50話隠しドア



「あれ!これって隠しドアだな・・・最近、作動した形跡があるぞ」


床にかすかなこすった跡が・・・


「それってナナ達よ。絶対に間違いないって・・・わたし達も入りましょうよ」


リサの言う通りだろう。疑いの余地がない。


これかな、壁を「ドンッ」と押す。

壁が簡単に動かせるぞ。そのまま押し進む。


「ムンモの半分の17体は、このまま進め・・・何かあれば念話で知らせろ」


『分かりました』と17体が歩き出す。


残りの17体は、開けたドアの中へ、最後はリサが入った。

押していたドアを手放すとスーッとドアが元に戻って閉まる。

こんな仕掛けだったのか・・・



なんて広い空間なんだ。体育館程の広さだ。

目線は次第に上に向きビックリだ。蜘蛛クモの巣があった。

それに白く巻きつかれた物が3つも吊るされているぞ。


よくよく見れば上から無数の糸があっちこっちに張り巡らされている。

細すぎて見えなかったのか・・・ここは蜘蛛の狩場であって棲家だ。


「リサ!動くな」


「え!何か見つけたの」


俺の方に向いた時に足が糸に触れてしまったぞ。


「キャー!なんなの」


ググッと糸がたぐり寄せられて空中に浮かぶリサ・・・



「助けてーー!なんとかしてよーー!」


火魔法で炎を出して糸を焼いたが、全然燃えないなんてあり得ないぞ。


今度は、結晶刀を取り出して斬る。え!跳ね返されたぞ。

なんて頑丈な糸なんだ。


あ!そうだ。

結晶刀を空中に浮かせながら小刻みにゆれ動かす。

これじゃーダメだ。


アニメによく出る高周波振動まで・・・あ!「キーーィ」と響きだす。

これなら斬れるか・・・上手く操って・・・え!蜘蛛が出てきたぞ。


「蜘蛛よ!蜘蛛が来たーー!はやく助けてーー」


なんとか糸を斬った。

その途端にリサが真っ逆さまに落ちる。


これはヤバイぞ。風魔法を発動して、なんとかキャッチ。

リサの足にからまった糸を斬ってから、周りの糸を斬りまくる。


『我らも加勢します』


なんと球体になって飛んで行ったぞ。

飛べるのかよ・・・なら早く言えよ。


蜘蛛に体当たりだ。

2本の足が使い物にならなくなったぞ。

追撃するよに迫る球体を糸で防ぐ。


しかし、後ろから来た球体にぶつかって、落下して来たぞ。

その蜘蛛を結晶刀を操って真っ二つに斬った。


「リサ!あの糸で巻き取られた物を斬り落とすからキャッチしてくれるか・・・」


「任せなさい」


落下地点に風魔法で風の雲が発生。

1つを斬って落とす。

また1つを落とす。最後の1つも落とした。


これって斬るのが難しいぞ・・・あ、そうか・・・


蜘蛛を召喚。


2つになった蜘蛛が徐々にくっ付いた。


「あの巻かれた物をなんとかならないか・・・糸を引き千切るとか・・・」


蜘蛛は巻かれた物に近づいてサクサクと糸を食ったぞ。

なんと・・・そんな方法で・・・


「あ!シズだわ」


ほっぺをパシパシと叩くリサ。もう手加減なしだ。


「蜘蛛!シズに何をした」


『仮死状態に・・・してます』


仮死状態なら光魔法でどうにかなるか・・・「光よ、癒せ」


「ウ・・・ウウ、ここはどこ・・・」


「気付いたわ。シズ、どこか痛くない・・・大丈夫」


「あ!わたし助かったの・・・ナナやキキは・・・」


「あそこで寝てるわ。心配しなくていいのよ・・・シズは助かったのよ」


2人にも「光よ、癒せ」と唱える。


「ああ、よく寝たわ」


「ここは・・・」


これまでの話を聞いて3人は、風のオーブを食べたらしい。

それで風魔法が使えるようになった。

今は飛べれるらしいが・・・下手な飛行で切り傷や打撲がたえないって・・・



【ムンド進化可能】


【ムンド進化可能】


【ムンド進化可能】


【ムンド進化可能】


あれ!進化可能って・・・戦っているみたいだぞ。


進化しろと念じる。


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