第49話ムンモ



そこは、幅が10メートルもあって両側は、高い壁で30メートルも伸びていた。

巨大な迷路のような作りだ。


リサは、風魔法でフワリと飛んで壁を乗越えようとする。

あれ!あきらめたのかな・・・


「ダメだわ!透明な壁で乗越えるのは不可能よ」


「え!魔弾で撃ち抜けないかな」


銃を取り出して上に向かって撃つ。


「パン!」と乾いた発射音。


『パン、パン、パン』と木霊すが・・・


そして潰れた銃弾が落ちてきた。



「何か音がしないか・・・」


ゴロゴロと転がって来たのは黄色い球体だった。

直径が1メートルもあった球体が・・・ニョキッと手が生えて足が生えて頭も。


人間の形をしてるが似ても似つかない。

なぜって顔がのっぺらぼうで目や口がないのだ。

そして顔らしき内側や体も薄い黄色で、外側は濃い黄色の2色。


え!2体はファイティングポーズで挑発して来たぞ。

やってやろうじゃないか・・・


俺は飛び出して軽く左ジャブで顔面を狙う。

え!よけらがった。


反対にコークスクリュー・ブローをもらった。

なんなんだ。


腕を捻りながら打つなんて・・・なんかダメージが・・・

リサが心配になって見る。


ああ、瞬間移動で逃げ回ってた。


あ!アッパーカットだ。

腕を顔面にそろえてガード。なんて重いアッパーだ。


身体をやや左側に捻りつつダッキング。

そこから伸び上がって相手の懐に飛び込みながら、右フックを頭部に叩きつける。


お!効いてるぞ。

ワンツーを決めて。

ショートジャンプしながら全体重をのせて、同時に雷魔法発動したパンチを打ちだす。


凄い閃光せんこうが走る。

顔が陥没かんぼつして倒れるのがスローモーションのようにみえる。


そして2度と起き上がってこない。

こいつには雷魔法が有効なんだ。


そして、俺は勝ったんだ。



「何してるのよーー!わたしを助けてよーー」



あ!忘れてた。

黄色い奴の後ろからボディブローを雷魔法発動して打ち抜く。

ちょっと反則だが仕方ない。


あ!これは効いてるぞ。


ボクシングでは、反則だが股の間を蹴り上げる。

同時に雷魔法発動。


それが決め手となって倒れた。


「ああ、助かったわ・・・この魔物は土に変わらないのね・・・」


早速、召喚してみた。


2体はむくりと起き上がってきた。


口が無いからしゃべれないな・・・


『なんなりと御命令を・・・』


あ!念話だ。


「俺と一緒に戦え」


なぜって・・・新たな球体が現れたからだ。


2個の球体は、人間の姿に変わって小刻みに動きながらファイティングポーズだ。


仲間のなった奴がボクシングで戦ってるぞ。

俺が召喚したことでパワーアップしてるから優勢だ。


「わたしはボクシングなんて見ないけど、間近で見ると凄い迫力ねーー。もっと強く打ち込むのよ」


相手がグロッギーになったので「変われ!」と言って仕留める。


もう1体も同じく倒した。


「この2体も仲間にするの・・・」


「ここでは何が起きるか分からないからなーー」


2体は、元気に立上がった。



「あら!またも来たわよ」


え!そんな・・・


4個の球体が転がって来たぞ。


「やっつけろ!」


『御任せください』


最後は俺が仕留めて召喚。



「あらあら!またも来たわよ」


4個の球体が転がって来たぞ。


4対8の戦いであっという間にボコボコだ。


【ムンモ進化可能】


【ムンモ進化可能】


【ムンモ進化可能】


【ムンモ進化可能】


え!こいつらも進化するのか・・・「進化しろ」


え!ちょっと大きくなったぞ。


なんと!いつの間にか34体が仲間になったぞ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る