第25話海兵隊
「ああ、やってられないわ。あのバカは・・・」
東京近郊で対戦車誘導弾をぶっ放した海兵隊員が居たのだ。
『命令を聞かないのは、馬鹿だ』
オークのブン太もご立腹であった。
ぶっ放した者の周りには、海兵隊員9人によって仕置きの真っ最中。
「Stop」と泣き叫ぶ・・・
「どうも申し訳ない。もしもの時にと思って持って来た物を使用するなんて・・・厳重に注意するので・・・」
「take away the gun」
「あれじゃー覚醒なんかあり得ないわ。それでも無駄な仕事をやらせたいの・・・」
「今度は大丈夫です」日系のイサムは、やたらにお辞儀を繰り返す。
ブン太と里香は諦めて探索を始める。
「もうすぐ出て来るわ。同じことはしないでよ・・・分かった」
「了解です」
程なくしてオークが瓦礫向こうから現れて、こっちの存在に気づき向かって来た。
里香は両手を前にだして魔法を発動。
オーク20体も走っていたのに急にピタッと止まる。
「ブン太ちゃん、手前の奴を解除するわよ」
『解除していいぞ』
1体が動けるようになったが目の前の3メートル越えのブン太に、軽くぶん殴られて3メートルまで飛ばされる。
瀕死状態のオークを軽く放り投げた。
「誰がやるの」と里香が睨みつける。
「そ、それでは、わたしが・・・」
日系のイサムは、支給された分厚い刃渡り30センチもある
「ブヒー!!」と鳴くオークにビビる。
「なにやってるの、何度も何度も必死にやりなさい!」
体中に浴びる血に、狂気のように叩いて恍惚状態になった。
「ブン太ちゃん、次も解除するわよ」
解除されたオークは、呆気なくガシッと捕まえて、空中高く放り投げた。
「そこのあんた逃げるのよ・・・もう、面倒なんだから・・・」
手はかざしたままで移動して、呆然としている男を蹴り飛ばした。
そんな男が居た場所にオークが落下。
醜い姿のオークを見て「誰がやるの」
「I'll do it」
男は決心したようにオークに向かった。
もう、必死に鉈を振り上げて何度も叩いた。
又も瀕死状態のオークが投げ込まれた。
今度の男は、狂気のようにナイフを使って首を切り取った。
「オー!オーー!!」と雄叫びを発し続けた。
最後に残ったのがやらかした男だ。
「本人も反省してるので、どうか許してやってください」
「好きなようにしなさい」
ブン太に押さえつけられたオークを鉈で仕留める。
突如、動きが止まった。
両腕をだらんとして天を仰ぎ見る姿で「took!!」
10人の海兵隊は、2体のオークを倒した。
「あんたな・・・」
「風魔法を習得しました」
「あいつな何を習得したの」
イサムは、男に駆け寄り聞き出す。
「身体強化だと言ってます」
「次!」
「わたしと同じ風魔法です」
「次!」
「火魔法です」
「次!」
「素早さ倍増」
「力倍増」
「身体強化」
「力倍増と素早さ倍増だと・・・」
「中々な人材ね。次!」
「力倍増」
「素早さ倍増」
「なぜかしら近距離タイプが多いと思うけど・・・」
突如、ブン太が空をあおぎ見る。
『嫌な予感がするな・・・』
「本当なのブン太!」
『本当だ!』
「はやく逃げるわよ!必死になって逃げるのよ!ーー。」
目の前は川だ。
振返って空を見る。
ワイバーンが炎をふきながら降下して来ていた。
里香は、とっさに風魔法を使って炎を防ぐ。
なんとか風によって炎をそらせることに成功。
怒ったワイバーンは、空中で止まった状態で炎をふきだす。
「なんて、しつこいのよ」
もう1度、風魔法を発動。
ワイバーンは夢中になり過ぎた。
徐々に降下し過ぎたワイバーンに、凄い勢いでブン太が飛びつく。
上手く足にしがみついた。
ワイバーンも必死に振り落ともがく。
しかし、右に持った槍で足元を突き刺す。
「ギアアーーア」
もう1度、突き刺す。
それが致命傷になって降下。ブン太は飛び降りて無事だった。
『やったぞーー!火の魔法をとったぞ!』
「ブン太ちゃん、もう帰るわよ」
『わかった』
ワイバーンの首を背負って、ズルズルと引きずる。
「このワイバーンをどうするのですか・・・」
「もって帰るに決まってるでしょ。オークのかわりなら充分過ぎるわね」
そしてスマホを取り出す。
「はい・・・そうです・・・・オーク20体をG-22-34に放置状態です。・・・イエイエ・・・ワイバーンを仕留めたので持ち帰るところです・・・はい・・・お願いします」
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