第6話脱出




先頭にいたオークが立ち止まる。


「オーちゃん、どうして止まったの・・・東京を早く脱出しないと・・・もしかして何かあったの」


『敵が来ている』


「みんな敵が来たらしいわ」


「俺も戦うのか・・・」


「あんたに期待なんかしてないわよ。オーちゃん達がやってくれるわ。そうよね、オーちゃん」


『主は言っていた。人間達にも戦わせて強くさせろって・・・』


「え!嘘」


『来たぞ!最初の戦いをよく見るのだ』


オーは、駆け出す。

2体のオークが残って、オーク全員が駆け出す。


同じオークだが、コテンパンにされるのは敵のオーク達だ。

力や素早さで圧倒してる。


かわしながら握った剣で足を斬りはらう。


「ブヒー」と転げ回るオーク。2本の足が切断されて無いのだ。


そんなオークを蹴りを入れて瀕死状態にして、手を引張りながら投げつける。

大きく投げられたオークは、人間達の前に「ドスンッ」と落ちる。


『手に持った武器で殺す・・・主の命令』


人間達は、互いの顔を見て戸惑う。


「あんた男でしょ」


「え!俺が・・・見ろよ!睨みつけているぞ」


「もう、いいわよーー。私がやるから」


槍を握りなおして首に突き刺す。

何度も何度も突き刺す。

赤い鮮血が突き刺す度に噴出。


握った手に血がベットリッと付いた。

しかし、恍惚感に浸っていている女は「手に入れたわ!」



そんな時に空から鳴き声がする。


「ワイバーンだぞ!」


「味方のオークが殺されてしまうぞ」


「私に任せて!メテオ、ブラスト!」


ワイバーンの上空にいくつもの燃盛る隕石が発生。

ワイバーンに降り注いだ。


ワイバーンは、避け切れずに当たった瞬間に大爆発が起きた。

残った小さな1つの隕石が地面に向かって落ちた。

その瞬間にも小規模の爆発が起きた。


その瞬間に女はへたり込む。


「ミカサ!大丈夫」


「これって魔力消費が激しいみたいね・・・どっと疲れが出たみたい」


「ミカサ、この魔法ってアメリカ基地を襲ったものと同じ魔法でしょ・・・規模は小さいけど・・・」


「そんな感じかな・・・それに、今のワイバーンで・・・魔法攻撃増大を習得できたみたいなの」


「あのワイバーンを倒したからなの・・・あの人が言ってたことは本当だったのね」


「今更だけど、信じるしかないようね」



又もや人間達の前にボコボコにされたオークが、引きずりながら放置される。


あんな光景を見た男が、重い剣をふらつきながら大きく振り被る。

そして、首に振りおろされた。

首に当たった瞬間に、又もや血が噴出。

間の悪いことに顔面に血がかかる。


女達から悲鳴が・・・

それでも男は笑っていた。


「なんだか、あんたキモイわよ」


男はお構いなしだ。


「俺も手に入れたぞ!」


「何を手に入れたの? 早く言いなさい」


「力増大だって・・・」


「何・・・それは・・・」


「だから力が2倍になったんだよ」


握っていた剣を片手で振り回している。


「これが力増大なのか・・・凄すぎるぞ」


男は走りだす。向かった先は敵のオークだ。

走るのも速い。

オークとすれ違いに胴体を切断して、もう1体のオークの首をねている。


「あんなに気弱だったのに・・・」





「わたしは、火魔法を習得したわ」


「わたしは、水魔法よ」




そして、1つの事実が判明。


拳銃を拾い、小さな男の子が大人に助けられながらゴブリンを遠くで撃ち殺した。

しかし、何も習得できなかった。

何度もやっても無駄と判明。


「これって近くで撃たせたら・・・」


手負いのコボルトが男の子の前に、大人によって押さえつけられた状態で拳銃を撃った。


「あ!死の眼を・・・」


「何・・・それっって・・・」


「1分間、生き物を見続けると死ぬ呪いだって・・・」


「何よ・・・それっれチートだわ」


「自分より強い生き物は、くじ引きみたいだって」


「それでも殺せる可能ならチートよ」


「失敗したら2度目は、ないんだって」


色々検証した結果で、なんと1メートル近くで習得出来たのだ。

最初に魔物を倒す時は、飛び道具類は近くでないとダメだと判明。


2度目は、槍を投げつけてもOKらしい・・・

拳銃は、遠くなるとダメらしい。

推測では、槍投げは力を使って投げることは魔法と同じと判定。

拳銃は、何もしてないから無理と判定。

しかし、1メートルならOK。



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