第9話

 地球外から攻撃する勢力との戦いは長期に渡って繰り広げられた。それにより、我々の仲間は次々と破壊されて、新たな新型ロボットが投入されていった。まさに戦いの泥沼化である。


 また、戦闘により地球人の大半は滅びてしまった。それほど被害は大きかった。


 美々は自陣の基地の待機場所でかつてはスマホに保存していた写真データを脳内に再生させた。


 そこには、美々と母親の祐子が2人で笑っているものや、一緒に推しを応援に行ったときのデータが表示された。相変わらず父親のデータはないけど、楽しい親子の時間だった。


 そして、次に現れたのは親友であり、最愛の人である幼馴染の小恋。


 地球外勢力との初日の戦争で東京は一瞬で吹き飛んだ。あの攻撃では母と小恋は生きてはいないだろう。


 大切な人たちが居なくなり、自分が戦う理由はないのだが、プログラムにより自分は戦闘に駆り出されてしまう。これはロボットのため仕方がない。


「あんた達のせいなんだからね!」


 核兵器の何千倍もの威力のある相手の砲撃を掻い潜り、今日も戦闘は続く。


 こうなったら地球外生命体の奴らを倒し、自分の頭脳をパワーアップさせるしかない。そして、私が小恋のいる地球を再度作って、今度は破壊されない様に守る。そうするしかない。


 それを実現するために私は今日も戦う。

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私があなたの世界を守る ナオ船 @carrack

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