第10話 -痛い!-

「んーーーー。」

 目が覚める。

「今……何時……?」

 時計を見る。

 すでに10時を回っていた。

 ……え10時!?

 急いでVRを取り付けログインする。


 光に包まれ、僕は石の部屋に居た。


 ??????????????


 え?どこここ?

 見知らぬ場所にびっくりしたが、すぐに思い出す。

「あー、昨日ここでやめたっけ。」

 そうだ。昨日ダンジョン内で夜遅くということに気づいて、急いでやめたからダンジョン内だった。

 昨日より深くに潜ろう。

 そう思い、石の重そうな扉を開ける。


 まず目に入ったモンスターは蜘蛛。

 リアルなら見たくも無いが、ゲームだからだろうか、もはや可愛い気さえしてくる。


 そんな僕をモンスターほ待ってくれるはずもなく、襲いかかってくる。

 少し歩いた時、僕がいたところには白いベタベタしたものが。

 蜘蛛の糸だと直感的に感じとる。

 あれがかかってたら一網打尽にされてただろうな……と想像してしまう。

 僕の短剣では近づかないと当てられやしないので、どうにか近づきたい。

 地面を蹴る。


 なんてかっこいい表現はできない。

 なぜなら。


 !!僕が遅いから!!


 やばい。

 今まで比べるものがあんまりなかったから気付かなかったけど、AGIが1だからものすごく遅い!

 というかこの蜘蛛が速い気もする。


 気づくと蜘蛛が突進してきている。

 流石に序盤の敵だから動きは読みやすい。

 読みやすいが、


 !!!避けられない!!!


 攻撃をくらう。

【ダメージ7!】

「痛い!」

 いや痛みはないけど、直感的に言ってしまう。

 これゲーマーあるあるだからぁ!

 と、そんなことを言ってる暇はなかった。

 せっかく近づいてくれたんだから倒さないとな。

 剣を振り下ろす。

【ダメージ68!】

 なんとか倒せた。

 というかもう死にそう。

 なので、通ってきた道を帰るのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る