第27話 黄金の国 ブータン

一向はブータンに到着した。


その国は昔から街の雰囲気が変わらず、まるで中国の歴史建造物が崖の狭間に立ちはだかっていた。

紀元前約2000年前から歴史がある国である。

民族の衣装は古風的で動きやすい格好となっている。

もちろんインフラが整備されておらず信号機1つすらない国だ。

電気は通っているところがある。

アリ「おい、皆これ見てくれ」

4人が端末の画面を見た。

ブータンでは既に他の国がインフラの整備をしている情報があった。

カイ「これはつまり...奴らに侵食されかけてるのか...」

一向は偽名でブータンの税関を通り観光という定でその場をしのいだ。

ブータンの首都「ティンプー」に向かった。

そこは山々に囲まれていて首都というより日本の田舎街を彷彿とさせた。


カイ「とりあえず街の人に状況を聞いてみようか」

サキ「ゾンカ語(ブータンで使われる言葉)なら少し話せるわ」

アリ「いいね👍️ じゃあ街の人に聞き込み頼みます🙏」

サキは嫌な顔をしつつも現地の人に聞き込みに行った。

僕らの格好は浮いていた。

現地の人にジロジロ見られながら街を散策した。

中には旅行で来ている人もちらほらいるが...

親日ということもあり、眩い眼差しを向けられていた。

アリ「そういえばお金どうすんだ?」

カイ「それなら国境で変えてきたよ」

アリ「まじか、いつのまに!」

カイ「手続きしてる間にね」

リョー「腹減ってきたぜ旦那」

カイ「だれが旦那じゃ、飯はサキさんが戻ってからだ」

リョー「しゃ!なに食べようかな」

アリ「あまり食べすぎんなよ、いざというときに動けなくなるからな」

リョー「がははっ!おれの腹は丈夫だから大丈夫だってーの!!」


カイ「シーッ、あんまり大きい声ださないで」

リョー「おお、そうか?」

カイ「特に海外は何があるか分からないからあまり大声はださない方がいい。それこそトラブルの元だからね」

リョー「そうなのか?気を付けるよ旦那」

カイ「だからお前の旦那じゃねーって」

しばらく散策しているとサキさんが歩いてこちらに向かってきた。

アリ「どうだった?」

サキ「んんー、とりあえず泊まるところとか教えてくれたからそこに行こうよ。後で話すよ」

アリ「そうか、それはご苦労様」

サキは軽くうなずいた。

カイ「それで泊まる場所って?」

サキ「ここから近いわよ」

リン「ヨカッタデス、ホテルイイデスネ」

5人は宿泊施設に向かった。

アリ「それで、サキさん。ここじゃ話せない内容なの?」

サキ「そうね~、悲報に近いかしら」

アリ「そうか...」

サキ「この会話聞かれてるかしら?」

カイ「今のところ怪しいところはないね、監視カメラも少ないし。まぁ聞かれたらその時に対応するしかないね」

サキ「そうね、一通り住民に聞いたんだけど怪しいところはなかったの。でも彼らもスマートフォンを持っていてそのロゴがフォーム@アーダムだったの」

カイ「アーダム財団か...元々はフォーム@フォーカスって名前の人口AIチップだったけど合併してスマートフォンに埋め込んだ商品だよ。それを持ってるってことはここも危ないな」

アリ「なんかどんどん侵食されていくな」


サキ「そんなに気負いしても仕方なくない?早くその悪い奴らをぶっ叩いて終わらせましょうよ」

カイ「それができたら苦労しないよ...」

アリ「とりあえず、街の様子は変わりないね。彼らも洗脳されている状態ではないよ。まだ希望はある」

カイ「といっても情報は筒抜けだ。僕らの居場所もバレている可能性がある...一旦その泊まれるホテルで作戦をたてようか」


サキ「そうね案内するわ」


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