第25話 罠
少女を乗せて5人は少し道に離れた民家に向かった。
車内は凄く狭かった。
アリ「ほんとに大丈夫なの?ボソボソ」
カイ「んー、怪しい人じゃなさそうだし、多分大丈夫かも?ボソボソ」
サキ「あなた名前は?」
カナダ美女「meハ リン チャイルドッテイイマス」
サキ「リンさんね、よろしく」
リン「ハイ、よろしくお願いします」
サキ「中々日本語が上手いわね」
リン「ええ、レンシュウシテイマスカラ」
リョー「ほぅ、凄いな!日本語も英語も喋れて!」
リン「そんなことないですよ、ワタシハマダマダミジュクデス」
カイ「ところどころカタカナですね笑」
リン「ええ、レンシュウガヒツヨウデス」
アリ「僕らが日本語教えてもいいんじゃない?」
リョー「おお、それいいね!ま、俺は英語わからんがな!がははは!」
カイ「笑ってる場合か...まぁとにかく何か分からない事があったら聞いてください、リンさん」
リン「ハイ!ソウシマスネ!!」
10分ほど走らせたところに小さい町が見えてきた。
民間がずらずらと並んでいた。
リン「ソコノミズイロノイエデス」
壁が水色の民間の近くにワゴン車が止めてあった。
リョー「おっしゃ!早速いこうや!」
カイ「あ!ちょ!リョーさん待って!」
リョーは車が動いてるにも関わらず飛び出して行った。
リョーは水色の民家に近づいた。
リョー「これがその車か!んと、ガソリンだっけ?あ、車の中か!」
リョーは急いで車に戻ってきた。
カイ「リョーさん急に飛び出さないで。危ないよ」
リョー「すまんすまん、安全確認でな!」
車を停めて5人は民家に向かった。
アリ「本当に大丈夫か?」
カイ「まだ分からない。一応武器は持っていこう」
リョーがガソリンを担いだ。
カイは給油ポンプを取り出してリョーに渡した。
リョー「おっしゃ!ガソリン注入!!」
車にガソリンを入れた。
その間にカイとアリは周りを警戒した。
サキとリンは会話をしていた。
他愛のない女性の会話だ。
リョー「おっしゃ!入れおいたぜ!」
リン「アリガトウ!!」
リョー「いいってことよ!!他には何かあるかな?」
するとリョーのお腹が鳴った。
と、同時に周りから気配がした。
カイ「ん?周りに何かいる ボソボソ」
アイ「ああ、明らかに俺ら罠にハマったな ボソボソ」
リン「オナカスイテマスカ?ヨカッタラタベテクダサイ!」
リョー「え!?いいんですか!面目ない!!」
サキ「冗談じゃない!私達の目的忘れたの?早く行きましょ」
と、言うサキのお腹も鳴った。
カイ「ぷっ、まぁとりあえず作ってくれるって言ってるから食べて行こうよ」
サキ「な...今笑ったわねカイ...コロス...ボソボソ」
カイ「聞こえてるぞーあばずれ女~」
サキはかーっと顔が赤くなった。
サキ「言ってくれるわね!この童貞芋野郎!!」
カイ「は!?ど、童貞じゃねーし!!彼女いたし!!」
サキ「うそおっしゃいなさい!あなたからその臭いがするのよね!気持ち悪い!」
アリは深く頷いた。
カイ「ちょ!援護しろよアリ!!」
アリ「見栄っ張りは良くない。ここは引き下がろうか」
サキ「は!ぐうの音も出やしないわね!二度と悪口言わないで!!」
カイ「わ、わかったよ...」
リョー「はいはい、喧嘩はそこまで!!皆で食べていこうか」
リン「ヨロシイデスカ?」
リョー「おう!よろしいですぞ!!」
5人は水色の民家に入った。
かすかにゾロゾロと近づく音がした。
アリ「やはり何かきてる ボソボソ」
カイ「ああ、恐らくだが食べ物に睡眠薬を入れて袋叩きってのが落ちだな ボソボソ」
リンは手慣れた様子で料理を始めた。
アリ「サキさんも料理が得意?」
サキ「ええ、多少はできるわよ」
アリ「なら一緒にリンさんと作ってみてください」
サキ「は?めんどくさいわね...」
アリ「サキさんの美味しい料理食べたいなー。きっと見た目も上手で旨いんだろうなー」
サキ「は、仕方ないはね。そこまで言われたら作るしかないじゃない」
カイ「ナイス 監視員 ボソボソ」
サキが台所に向かった。
リンが少し驚いた表情をしたがサキを受け入れた。
アリ「監視はさせるものの睡眠薬は入れられるだろうな ボソボソ」
カイ「睡眠薬の中和剤がある。 もしものために取り寄せておいた ボソボソ」
そして料理が完成して運ばれてきた。
豪勢な料理が運ばれてきた。
アリ「おお凄い、これ全部リンさんが?」
リン「ハイ!フランスリョウリがスキナノデ」
フレンチな高級料理感があった。
対するサキは日本の定番料理であった。
カイ「まぁ、普通やな」
サキ「なによ、また文句?私達はこういうので十分よ」
しょうが焼きに味噌汁、肉じゃがが運ばれた。
5人は頂きますをした。
リョー「おっしゃ!早速頂くぜ!!」
ものすごい勢いでがっついた。
リョー「人助けの後はやっぱりこれだよな!!バクバクモグモグ」
リョーを除く4人は会話をしながら食事を進めた。
カイ「うげ、この味噌汁なんか違う」
サキ「当たり前よ、味噌はあっても出汁がないからね。塩コショウしかいれてないわ」
カイ「まぁ、しょうがないか。ここ日本じゃないからな~」
リンは不思議そうな顔をした。
リン「コノリョウリオイシイデスネ!」
リンはしょうが焼きを頬張った。
アリ「このパスタめちゃくちゃ美味しい。こっちのコーンスープも旨い」
睡眠薬の存在を忘れて食べ始めた。
カイはやれやれとした顔をして事前に用意した睡眠薬中和剤入りのプロテインを飲み干した。
リン「チョット、トイレニイキマスネ」
アリ「行ってらっしゃいー」
リンが部屋を出た。
リョー「ありゃ、急に眠くなって...」
サキ「あら...食べ過ぎたかしら...」
ガシャンッ!
4人は眠るように倒れた。
アウトローのような青年達が部屋に入ってきた。
青年1 「Did they sleep? (奴らは寝たのか?)」
リン「yes(はい)」
青年2「going to capture them.(彼らを捕えろ)」
5人の青年達は食卓を囲んだ。
青年1「carry one person at a time(1人づつ運べ)」
先にサキが担がれて運ばれていきそうになった。
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