第18話 変化
それから数ヶ月が過ぎた。
世間では弾圧される一般市民、それを保護する民間の警察や自衛隊が財団と戦っていた。
世界では戦争に勃発し人類対AI財団という映画のような展開になった。
そして、三人はというと...
カイ「じゃあ、アキト君なにかあったらすぐに連絡してね」
アキト「ああ、行ってくる」
アキトは部品を集めに海外の貨物船で旅だった。
アリ「しばらく暇やな、あらかたハッキングしつくしたし奴らの尻尾を掴めぬまま終わりそうな事に不安を感じるよ...」
カイ「うーん、とりあえず泳がね?」
アリ「は?」
バシャバシャッ 水をかくおと
カイ「うおーーー、きもちーーー」
アリ「おいおい、海かよ...」
カイ「だってほら!こんなに綺麗なのに勿体ないだろ!!お前も泳げよ!」
アリ「まぁ、たまにはいいか...」
アリは水着に着替え海を泳いだ。
真っ青に水平線まで続く海、まばらに見える島々。そして下を見れば魚達が泳いでいた。
アリ「てか、ここ区画されてないだろ。危なくないか?」
カイ「大丈夫大丈夫、そんな奥に行かなきゃ問題ナッシングよ」
二人は無邪気に泳いだ。
カイ「アキト君もいれば良かったなー」
アリ「そうだな、戻ったら改めて泳ごうか」
カイ「こんなイカれた世界なんざ羽目をはずさないとやってらんねーよ」
アリ「なぁ、腹減ったからスイカ割りしないか?」
カイ「お!いいね!」
すると、遠くの方から声がした。
??「みんな~逃げて!!」
カイ「おい、アリこの声」
アリ「ああ、もしかすると...」
海の方を見ると一週間前に出たアキトの船があった。
カイ「おいおい、まずいぞ!!アイツの船の後ろみろ!!」
そこには数台の軍用船と軍用ヘリコプターが追いかけてきた。
二人は一目散に事前に用意してある船に向かった。
アリ「家に必要なものとってくるから先エンジンつけとけ!」
カイ「まかせろ!」
カイは事前に船の操縦の仕方をアキトに教わっていた。
カイは船につき、エンジンをつけアリの到着を待った。
双眼鏡で見渡し奥の方でアキトが縦横無尽に逃げていた。
なるべくこっちに引き寄せないようにしていた。
しばらくするとアリが荷物を抱えて走ってきた。
アリ「よし!逃げるぞ!」
船を大きく発進させた。
するとアキトを追いかけていた連中がすぐさま気付き追いかけてきた。
軍用ヘリは戦闘用ガトリングを打ち込んできた。
無数の弾幕が二人を襲った。
カイ「おいおい、B級ハリウッド映画かよ!!」
アリ「そんなこと言ってる場合か!!旋回しろ!!とにかく左右に振れ!」
船の無線機が鳴り出した。
アリ「アキトの船だ!!おい大丈夫か!」
アキト「ああ、なんとか。でも二人はもっとヤバそう。多分狙いは君たち二人だ。僕はいずれ拘束される。だから最後の言葉だ...俺の家族を助けてくれ...」
アリ「おい!なにいってんだよ!アキト!!」
アキトは船の手用アンカーボルトを発射し軍用ヘリに刺した。
そして一番硬い鉄骨部分に巻いた。
アキトは左右に旋回した。ヘリはコントロールを失しないつつある。
そして今まで発砲しなかった船が一斉にアキトめがけて撃ち込んできた。
アキト「こんな糞みたいな世界!おさらばだ!!!」
数台の船に突進しまくった。
そして爆発をして数台の船も巻き添えで沈んでいった。
軍用ヘリはコントロールを失い海に墜落した。
しかしまだ生き残りの船があり二人を追いかけてきた。
アリ「まだ、安心してられないぜカイ」
カイ「うう、ごめんよアキト...俺が頼まなかったらこんなことに...」
アリ「気持ちは分かるが今はとにかく逃げよう...」
二人は水平線の彼方に消えていった。
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