第12話 逃げる手立て

カイは自動車でアリの家に向かった。

カイは車から降りてアリの部屋を探した。

アリ「405号室だ、4階にある」

ピンポーンとインターホンを鳴らした。

ガチャッ アリ「カイ、無事でよかった」

カイ「アリこそ、無事なのか?この会話だって盗聴されてる可能性がある」

アリ「なんとか大丈夫、でも安心してはいられないよ。ところで作った奴壊されたか?」


カイ「ああ、でもしょげる必要はない。ちゃんと設計図とかデータは残してあるから部品さえあればまた作れる」

アリ「そうだな、ところでなんだか外が騒がしいな」

外が段々騒がしくなった。

外の様子「異端者を殺せ!異端者を殺せ!」

カイ「なにか様子がおかしい、外をみろ!!うちの制服の人達だ」


アリ「あ、あいつらまで(友達)操られてるのか」

外の民衆「異端者を殺せ!!」

外の声が大きくなった途端に窓ガラスが割れた。バリンッパリパリ コロコロ

なにかが転がるのが見えた。

カイ「まずい、手榴弾だ!伏せろ!」

カイはアリを抱きよせ低い姿勢になった。

チュドーンッ!!!

部屋中のありとあらゆるものが飛び散り火花が散った。

アリ「ああ、俺の部屋が...」

カイ「早く逃げるぞ!ノートPCを持ってけ!!あと必要なもの!!」


部屋が火炎に包まれた。

扉を開けると制服来た連中が待ち構えていた。

連中「いたぞ!異端者!!捕まえろ!」

カイは近くにあった花瓶で叩きつけて怯ませた。

カイ「戻るぞ!」

アリ「戻るっつったって火が」

カイ「まだ通れる道がある!いくぞ!」


カイとアリはまだ火が少ない端を渡りベランダに出た。

外にあったパーカーの紐達を結び命綱にした。そして運動神経が割りといいカイが先に下を降りた。

命綱はカイに結んであり、下の階に着いた時に続いてアリに降りるように指示した。

後ろから連中が迫ってきた。

アリは焦って足を滑られてしまった。

パシン!

間一髪のところで手を掴んだカイ。

カイ「んぐぐっ、そのまま下の階にいって!」


アリ「よし、着いた」

カイ「ナイス、そのまま俺も行く!」

カイは軽々と下の階に降りた。

カイ「よし、あと一段降りるぞ」

再びカイは先導した。そして続いてアリも降りて無事に地面に着いた。

カイ「よし、逃げるぞ!車は...」

アリ「恐らく壊されてる。こっちに着いてこい」


追ってが迫ったもののアリの逃走ルートのお陰で難を逃れた。


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