第11話 崩壊

カイは寝ずに作業を続けた。

とにかく完成させるために死に物狂いでしがみついた。

父さんは今頃移植されている頃だと思いながらとにかく作業を続けた。

アリも寝ずにサポートを続けてくれた。

カイ「こことここの回路どうすればいいっけ」

アリの無線「そこは今PDFで情報を送ったから見てくれ」

カイ「なるほど、ありがとう。ここはこう修正してっと。あとここも頼む」

アリ無線「了解、そこはこっちでプログラムしておくよ」


どんどん完成に近づいてきた。

そして3日目の朝に完成させた。

アリの無線「よし、よくやった!あとはここから立ち去らないと」

すると扉が開いた。

そこにはカイの父が立っていた。

カイ「と、父さん。大丈夫なの?」

カイの父は黙ったままカイに近づいた。


すると突然首を絞められた。

カイ「グアッ、グフゥッッッ」

アリの無線「おい、大丈夫か?カイ?おい!カイ!」

カイ「と...うさん...やめ...て...グフゥッ」

アリはカメラを再度ハックして室内の状況を見た。

アリ「まずい、どうしよう。なにかないか」

父の後ろからリム社長が現れた。

リム社長「一人でこそこそなにをやってるかと思えば。こんなおもちゃを作りに来たのか。まぁでもお前は用済みだからここで父親に殺されてろ」


リム社長は徹夜で作った改良チップを叩きつけて踏みつけた。

カイはポケットに手を伸ばした。

そして円筒状のような機械包みを投げた。

するとパンッ!と周囲に粉状のキラキラした粉が飛び散った。

カイが事前に作った電子機器妨害EMPだ。

操られた父は手のちからが緩み棒立ちになった。

カイは間一髪で気絶を逃れ逃げた。

リム社長は追いかけるもカイは周囲にあった道具を顔に投げつけクリーンヒットさせた。

リム社長「この!まて!小僧!!」


カイ「アリ!なんとかなった!脱出ルートはどこだ!!」

アリの無線「今から言うルートを辿ってくれ!その廊下を突っ切って突き当たり右、そして真ん中に左右に扉があるからそこを左だ!!」

カイ「了解!!」

カイの後ろから追ってがどんどんきた。

恐らく操られた従業員が追いかけてきたのだろう。

カイ「アリ!部屋に入ったぞ!」

アリ「扉はハックして閉めたからそこの右端にあるダストボックスにいけ!」

カイ「これ大丈夫なのか?」


アリ「大丈夫だ!下はクッション代わりの下敷きがある!ちょっとその扉ハックするからまってろ!」

カイ「早くしろ~」

するとハックした扉が空いてしまった。

カイ「おい、扉開けられてるぞ!アリ!!!」

アリ「よし、開いた!飛べ!!」

カイ「おおおおお!!!」

カイは小さいシャッターを開け身を乗り出した。

中に入ると滑り台のようにスルスルと滑り下に落下した。

ボスンッ!!

カイ「うっ...」

アリ「早くしろ!追ってがくるぞ!」


抜け口からスルスルと音が響いてきた。

カイはすぐに起き上がり大型ボックスの上から飛び降りた。下は鉄の床でカンカンと鳴らしながら走った。

次々とボスンッ!ボスンッ!と追ってが降りてきた。

追ってはカンカンとなる方に耳を傾け追いかけてきた。

アリ「その扉を抜けろ!そこは外に通じてるから駐車場に出たら黒い無人車が止まってる!そこに乗れ!」

カイ「はぁ、はぁ、あ、あった!黒い車」

カイは扉を開けすぐさま黒い車を見つけて乗り込んだ。


車「発進致します、シートベルトをお付けください」

カイはシートベルトをつけた。

車は自動で動き研究所を出た。

何人かの操られた人を轢いてしまったがもう気にしてる暇はない。


カイは街を見たが特に変わった様子がなくて少し不安になった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る