45 ミツルの悲劇の終わり

 第1師範の命令に従うことにしたミツルは,女性門弟達の虐待の対象として弄ばされた。


 幸い顔には傷はつかなったものの,体中,鞭で打たれて赤あざ青あざだらけになった。股間のあの部分も鞭打ちされたが,打たれる際は勃起状態ではないので,太ももに隠れてなんとか大きなダメージを免れる

ことができた。


 参加賞の褒美としての仕事が終わった後,ミツルは,拘束を解かれ目隠しと猿ぐつわも外された。そして,禁地にある第1区画の施設の中にある少養所の1室に放置された。


 そこでミツルが第1師範に言われた言葉は次のようなものだった。


 第1師範「ここで,あなたは一番最下層の人間よ。男性でも女性でも,すべてに人のいいなりになりなさい。もっとも,男どもはお前に興味はないから,女性たちのペットになると思うわ。いいでしょう?」

 ミツル「あの,,,わたしはいつになったら解放されるのですか?」

 第1師範「解放?そんな約束,モモカとしていないわよ。永久でしょう?」

 ミツル「・・・」


 第1師範はそう言ったものの,さすがにかわいそうだと思った。


 第1師範「うそよ。少なくともモモカがこの施設にいる間はここにいなさい。彼女がここを去る時,一緒に帰っていいかもね。ただし,ミツルがどれだけ従順に行動するかにかかっているわ。しっかり女性たちに献身しなさい」

 

 ミツルはモモカと一緒に帰れると思って嬉しくなった。それならいくらでもいいなりになれるし,従順に行動できる。


 ミツル「わかりました。全力で献身させていただきます」


 それからのミツルの生活は,さらに悲惨な状況になった。


 男どもに犯されて精子まみれになった女性がミツルの部屋に入ってきた。そして,ミツルはおもいっきり彼女にぶたれた。犯された男どもへの腹いせだ。


 少女「こらっ!ミツル!この精子,綺麗に拭き取りなさい」

 ミツル「はい」

 少女「わたしのこと,お姫様と呼びなさい!それに,『はい』ではなく,『かしこまりました』というのよ!」

 ミツル「かしこまりました,お姫様」

 少女「膣の中の精子,舌と唇を使って,すすり取りなさい!」


 膣を吸うのは嬉しいことだが,その中の他人の精子を吸うことなど,グロもいいところだ。でも,拒否はできない。


 ミツル「かしこまりました,お姫様」

 

 ミツルはやむなくそのような行動をした。だが,所詮,そんなことでは吸えるようなものではない。結局,恰好だけになった。


 少女「おしっこしたくなったわ。ミツル,その口でおしっこを全部飲みなさい」

 ミツル「・・・」


 オシッコは別に毒ではないが,とても他人のおしっこなど吸えるものではない。でも,ミツルに拒否権はなかった。ミツルは彼女のクリトリスから放出される液体をすべて口に受けて呑み込んだ。


 その行動は,別の女性たちの知ることになった。それからというのも,おしっこがしたくなると,部屋に備え付けのインターホンが鳴った。


 「おしっこ当番!5室にすぐ来なさい!』


 おしっこ当番とはミツルのことだ。10名もの女性たちのおしっこをすべてミツルが口で呑み込むという慣例になってしまった。ミツルとしても,さすがに体に悪いと思って,呑み込んだ後,すぐにそれを無理をしてでも吐き出すようにした。


 ミツルの仕事はおしっこ当番だけではない。催淫呪符の効果試験で催淫状態にある少女の後始末の仕事もある。


 「おしっこ当番,3号室に来なさい」


 ミツルが3号室に行くと,催淫呪符の効果が抜けきっていない全身精子だらけの少女がいた。


 少女「わたしを最後までイかせなさい」


 そんなこと言われても,ミツルはどうしていいのかわからなかった。男どもにさんざん犯され続けて,感覚が麻痺した少女は催淫呪符の効力があっても,なかなか最後までイクことができない状態になっていた。


 ミツル「あの,,,どうすればいいのですか?」


 少女もどうすればイクのかわからなかった。強引に犯される行為ではイクことはできない。少女は少し考えてから言った。


 少女「下半身部分を徹底的に舐め回しなさい。おっぱいや乳首も舐めなさい。それから,,,足の裏,脇の下,どこでもいいから舐めてちょうだい。イク場所があるかもしれないわ」


 その言われた下半身部分やおっぱい乳首部分は男どもの精子だらけになっている部分だ。つまり,精子を舐めて取り除く行為に他ならない。少女の足の裏は,ゴミがついてほぼ真っ黒だ。


 少女は思いついたように言った。


 少女「あっ,そうそう,おしっこ当番の逸物,わたしに舐めさせなさい。わたし,イキたくなるかもしれないから」


 ミツルにとっては,嬉しいやら悲しいやらで,なんとも言いようのない状況だ。


 こんな生活をミツルは,あと何日続くのだろうと思った。今のミツルにとって精子まみれになった少女の体など,少しも舐めたくなったし,嬉しくもなかった。ただ,自分の逸物が舐められるのはさすがに嬉しかった。それがなければもう地獄に等しい。

 

 ミツルはことあるごとに独り言を言った。


 ミツル『モモカさま,,,早く助けに来てください,,,』


 だが,ミツルの心の叫びは,すぐにはモモカに届くはずもなかった。



 そのモモカは,武道大会の雑役係の部で優勝したので,宗主にひとつだけお願いする機会を得た。


 優勝した翌日,ボタンと名乗ったモモカは,宗主の直弟子に連れられて,宗主の住む建物に来た。


 モモカは,居間に連れられた。そこには宗主の他に,秘書らしき女性がひとりいた。


 直弟子が部屋から去ったあと,その居間には,宗主とモモカ,そして女性秘書の3名だけになった。


 宗主「ボタン君だね?そこに座りなさい」

 モモカ「はい,ありがとうございます」

 

 モモカは,この場で宗主を殺そうとも考えたが,明らかに自分が犯人だとバレるので,そんな考えは止めることにした。


 宗主「優勝した褒美として,何かわたしにお願いすることはあるかね?おかしなお願いでなければ聞いてあげよう」

 モモカ「はい,いろいろと考えていたのですが,,,」


 モモカは,少し言葉を濁してから,隣に座っている女性秘書にときどき目を見やってから言葉を続けた。


 モモカ「正直に申し上げます。わたし,宗主様のお嬢様と友人なのです」


 この言葉に宗主はイヤな感じがした。


 宗主「なに?ミヤと友人なのか?」


 モモカは,二美のほんとうの名前がミヤだと推定した。


 モモカ「はい,ミヤさんとは偶然知り合いになりました。それで,ミヤさんが抱えている悩みを解決するためにここに来ました」

 宗主「・・・」


 そう言われて,宗主には当然思い当たることがあった。モモカは言葉を続けた。

 

 モモカ「誠に申し上げにくいのですが,当面の間,1,2年でいいと思うのですが,ミヤと会うのは止めていただきたいと思います。ミヤさんは宗主様に体が触られるのを嫌がっています」


 モモカは,正直ベースで宗主にお願いしてみた。このお願いをいいつつも,なぜ,二美自身がはっきりと体を触らないでちょうだいと宗主に言えないのかが,今ではよく分かった。


 たぶん,いや,間違いなく,宗主は自分の娘に催淫呪符をこっそりと使っていたはずだ。拒否したくても拒否できない状況に陥らせていたはずだ。


 宗主「なるほど,このことを言うために,昨日の武術大会で優勝したのかな?」

 モモカ「はい,そうです。せめて1年間でいいです。ミヤさんと会うのを控えていただけますか?」

 

 この依頼は,決して無謀な要求という感じではないと宗主は思った。それに,いくらミヤの体をなぜまわそうとも,最後まで犯すことはできない。犯罪になるからだ。訴えられたら終わりだ。モモカのお願いを聞いてもいいのだが,何か条件をつけたかった。宗主はモモカの片方で4kg,両方で8kgにもなる胸の谷間を眺めながら言った。


 宗主「武住大会の優勝者のお願いなので,聞いてあげたいところだ。でも,依頼内容がわたし個人的な依頼となると話は別だ。あなたの依頼を引き受けるには,わたしから条件がある」

 モモカ「はい,どうぞ,おっしゃってください」

 宗主「今から1週間,わたしの性奴隷として過ごすのが条件だ」

 モモカ「・・・」


 モモカは,予想通りの『条件付き同意』の返事が返ってきたと思った。その後,モモカは1週間の期間を3日間に短縮してもらうことで,宗主からの条件に同意することにした。


 モモカが宗主の性奴隷になったことで,宗主の私設秘書は3日間の休暇を得て,実家に帰った。


 モモカは宗主に抱かれている間,あることを試みることにした。それは,精神支配だ。幸い,霊力が子宮に保存できているので,霊力を相手の脳髄へ侵入させて,『1週間後に自殺しろ!』という念を何度も何度も送ることができた。


 モモカが,メリルの指輪無しで行う始めての精神支配だ。うまくいくかどうかは不明だ。


 3日後,モモカは性奴隷から解放されて,第1師範に別れの挨拶をする際,ミツルを一緒に連れていってちょうだいと言われた。


 この時,久しぶりにミツルのことを思い出した。モモカは,身がボロボロになったミツルを保護した。少女たちからの腹いせに,鞭で打たれまくった傷跡が痛々しかった。


 ミツルがモモカの姿を見たとき,眼から涙がわんさか溢れだした。夢にまで見た瞬間だった。


 モモカはミツルに一言慰めの言葉をかけた。


 モモカ「ミツル,お役目ご苦労様」


 簡単な言葉だった。でも,この言葉にこれまでの虐待された思いを払拭させるには十分だった。虐待されたとはいえ,それなりに性処理もできるという恵まれた?環境だった。


 また,モモカが虚道宗を去る際に,呪符使いのオミレと剣術使いの用心棒ハマルも一緒に連れていくことにした。

 

 第1師範にとって,ハマルを失うのは痛いが,本人の希望なのでどうしようもない。


 ボタンと名を変えたモモカは,ミツル,オミレ,そしてハマルを従えて,モモカのボスであるハビルのいるウィークリーマンションへと久しぶりに帰っていった。


 それから,4日後,何の原因かは不明だが,宗主が自殺したという報告がモモカの携帯に送られることになる。このことから,モモカは指輪なしでも精神支配が可能だと知った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る