第2話 超現象捜査室と夏江

ー 警視庁 特捜課 ー

 女子寮殺人事を担当している夏江は,上司である多留真から第4会議室に来るように言われた。そこで,夏江は,身支度を整えてから第4会議室に出向いた。


 第4会議室は倉庫を会議室に変更したため,窓がなく,気密性が高い。ドアの内側からロックをすると外から入ることはできない。


 第4会議室に呼ばれるということは,機密性の高い内容の会議をするか,もしくはセクハラまがいの行為をされるのか,,,


 夏江は,女子寮殺人事件の資料を持って第4会議室に来た。


 多留真は机の上に山積みになった資料の中から,つい先程,鑑識から入手した検査結果の報告書を夏江に渡した。


 多留真「鑑識からの結果がきた。予想通り,監視カメラの映像から,水香だと断定することは難しいそうだ。 それに被害者のドアや部屋の中からも,水香の指紋は検出されなかった。髪の毛も本人以外のものは見つかっていない。現状では,水香を逮捕しても裁判で無罪になる可能性が高いだろうな」


 多留真はそのように言ったものの,夏江は多留真に秘策があると思った。


 夏江「でも,秘策はあるのでしょう?」


 多留真は待ってましたとばかりに,ニヤッと笑った。


 多留真「ふふふ。ただでは教えられんな」


 夏江は,多留真からセクハラ行為を受けるだろうことは覚悟していた。でも,みすみすタダで体を触られるのは嫌だ。それなりの見返りがほしい。


 夏江「なにがほしいの?」


 そう言われては,多留真も本音を言わざるを得ない。


 多留真「お前の体がほしい。一発やらせろ!」

 夏江「残念でした。わたし,結婚前には性行為をしないって決めています!」


 夏江は,多留真の誘いをきっぱりと断った。多留真にとっては,予想された返事なので要求を少し引き下げた。


 多留真「では,おっぱいを触らせろ。それくらいならいいだろう?」

 

 夏江のおっぱいはDカップの巨乳だ。母親ゆずりだ。母親はそのみごとな体で,金持ちのボンボンの妾になった。夏江は幼少の頃から,父親の顔を知らずに育った。


 夏江「そうね,おっぱいくらいなら触らしてあげるわ。でも,その秘策を先に教えてちょうだい」


 その提案に多留真は同意した。


 多留真「では,『秘策』を披露しようかな?おっと,コーヒーを一杯飲んでからだ」

 夏江「もう,コーヒーなんて後でいくらで飲めるでしょう?もったいぶっていないで早く披露してよ!」

 多留真「わかったわかった。では披露しよう」


 多留真は一息ついてから,その『秘策』を披露し始めた。


 多留真「この世には,霊魂というものが存在するようだ。でも,それはまだ科学的に証明されていない。だが,世間では,イタコ,つまり,霊媒師だが,彼女らは,霊魂を自分の体に憑依させて,霊魂と会話することができるそうだ」


 夏江は,霊媒師のことを聞いてがっかりした。たとえそれがほんとうだとしても,証拠能力はまったくない。水香を有罪にさせる証拠にはならないからだ。


 多留真「ん?なんかかっがりしたような顔をしているな」

 夏江「当然でしょう! 霊媒師の証言なんて,証拠にならないって,多留真もよく知っているでしょに!」

 多留真「ふふふ」


 多留真は不敵な笑いをした。


 夏江「何よ!!なんかおかしなこと言った?」

 多留真「いや,お前はまだまだ経験不足だなと思ってな」


 夏江は,ちょっと苛立ったが,じっと我慢することにした。どうやら,多留真はまだ『秘策』を披露していないようだった。


 多留真「まあ,確かに証拠にならないだろが,準証拠くらいにはする方法はある。そのイタコを,精密なうそ発見器にかけて,尋問する方法だ。確かに証拠とまではいかないが,準証拠くらいにはなるだろう」

 夏江「でも,そのイタコって,信用できるの?」

 多留真「イタコの信用問題だが,霊魂関連を専門に扱っている組織がわれわれにはある」

 夏江「え?霊魂関連を専門に扱っている組織?」


 夏江は,かなりびっくりして,思わずオウム返しで質問した。その答えこそが多留真の秘策だ。そして,多留真は,ずーっと狙ってきた夏江のDカップ,その巨乳を触ることができるのだ!!


 多留真「その組織は『超現象捜査室』だ。しかし,その存在は隠密にされてる。知っているものは,わたし含めて,10人もいないだろうな」

 夏江「・・・」


 多留真は,言葉を続けた。


 多留真「その超現象捜査室に配置転換になれば,信頼できるイタコの情報だって入手できるだろう。そして,準証拠によって水香を逮捕できる。それで,裁判に勝てるかどうかわからんが,でも,少なくとも逮捕状を請求することは可能だろう」

 夏江「では,裁判所としても,超現象捜査室から推薦された霊媒師なら信用するってわけ?」

 多留真「たぶんな。そこらへんのボンクラ弁護士なら,水香を有罪にもっていくことは十分に可能だろう」


 多留真は,はっきりと有罪にできるという明言を避けた。だって,これまで超現象捜査室がそのようなことをしたという実績はいっさいないからだ。というのも,多留真は,夏江のおっぱいを触りたいがために,超現象捜査室』という組織をダシにして,適当に架空話を創り上げただけのことだ。


 そうとは知らない夏江は,しばらく考え込んだ。そして,意を決して多留真に言った。


 夏江「その『超現象捜査室』で,霊媒師の信憑性を確保すればいいのね?でも,その調査室にはどうやって依頼するの?」


 その質問に多留真はニヤニヤしながら返答した。


 多留真「何分,超現象捜査室は,隠匿された組織でね,ちょっとやそっとでは仕事は依頼できないのだよ。ましてや,今回の犯人がほぼ水香だってわかっている案件では尚更依頼するのは無理だ」


 この多留真の言葉に,夏江は少し腹がたった。


 夏江「依頼できないのなら,その超現象捜査室って,いったい何のために存在するのよ!!」

 多留真「そうカッカと熱くなるな。秘策があるのだよ。秘策が」

 夏江「じゃあ,さっさと言いなさい!」


 多留真はさらにニヤニヤして言った。


 多留真「おっぱいを触らせろ。秘策を開示するのはそれからだ」

 夏江「・・・」


 夏江は,ここでゴネても駄目だと思った。


 夏江「服の上からなら触っていいわよ」


 多留真は,予想通りの返事に納得した。彼には,さらに夏江を窮地に追い込む『秘策』があった。


 多留真「わかった。今はそれで手を打とう」

 

 多留真は,制服の上着の胸元から手を差し込んで,ブラウスの上からDカップのおっぱいをグイっと握った。 


 夏江は,「うっ!」と小さく叫んだものの,我慢することにした。1分ほど多留真の思うようにおっぱいを触らせた後,彼を押しのけた。


 夏江「もう終わりよ。その秘策を披露してちょうだい!」

 多留真「ふふふ。そうだな。約束だからな」


 多留真は,その秘策を披露した。


 多留真「その『超現象捜査室』は,実は職員が一人しかいない。室長という肩書だが,すでに退職した刑事で契約職員だ。依頼したところで,その依頼をする職員がいない」


 この話を聞いて夏江は怒った。


 夏江「何?その話!!まったく当てにならないじゃないの!!ひとりしかいない?!それって,まったく組織の体をないていないわ!!わたしの触られたおっぱい,返してちょうだい!!」


 夏江は,怒り浸透だった。この部屋が密室だということもあり,怒りに任せた。


 多留真は,夏江の怒りを無視するかのように言葉を続けた。


 多留真「まあ,そう怒るな。まだ秘策を言っていない」

 夏江「もう!!ひとりしかいない超現象捜査室って,いったい何の役にたつのよ!!」

 多留真「そこでだ。夏江,お前がその超現象捜査室に異動するのはどうだ?自分の判断で好きに霊能力者や霊媒師を鑑定できるぞ?水香の逮捕だって,,,」


 多留真は,そこまで言って言葉をちょっと濁した。


 多留真「超現象を対象としてるので,逮捕権まではないが,霊に関する証拠を確立できるぞ。それさえできれば水香を逮捕に追い込めるはずだ。 それに異動と言ったって,猶予期間があるから,いやだったら元の部所にもどれる。ふふふ,いい案だと思わないか?今のままでは水香を逮捕に追い込むことはできないぞ」

 

 そこまで言われて,夏江は少し考えた。初めて担当した事件が,迷宮入りになるかもしれない。それは避けたい。


 犯人は水香で間違いないはず。あとは,逮捕するための証拠を確保するだけだ。そのためなら,証拠能力は弱くても,霊媒師でもなんでも使えるものは使え!!


 夏江は意を決した。思い切ってその超現象捜査室に転属することにした。


 夏江「そうね,,,言われてみれば,あなたの言う通りかもしれないわ。その超現象捜査室に転属してみるわ。転属願いには,上司であるあなたの承認もいるんでしょう?」

 多留真「ああ,もちろんだ」

 夏江「善は急げよ!今からでも転属依頼を提出するわ。書類に押印お願いね」

 多留真「ふふふ,誰が押印するって言った?」

 夏江「・・・?」


 夏江は,このとき多留真の考えがはっきりと読めた。案の定,多留真から予想通りの言葉が返ってきた。


 多留真「ん?わたしにお願いするのか?おっぱいを触るだけでは足りないぞ?」


 多留真は,「一発やらせろ」と言いたかったが,そこまでは無理だと思ってその発言は控えた。


 夏江は,セクハラで訴えてもいいのが,そんなことで組織を混乱に陥らせるのは好まない。それよりは,文字通りこの場で一肌脱いで,生のDカップのおっぱいを触らせ,転属依頼をスムーズに推めるほうがいいと判断した。折角,転属すると決めたのだ。多留真のセクハラを拒否して転属を無効にしたくはない。


 夏江「生のおっぱいを触るだけで我慢してちょうだい。今は,それ以上は無理!」


 夏江は上半身の制服のボタンを外して脱いだ。さらに下に着ているブラウスも脱いだ。ピンク色のブラジャーが露わになった。


 夏江「多留真,いえ,多留真課長,わたしをその超現象捜査室に転属させてください」

 

 夏江がブラジャーを外さないのをみて,多留真はひとこと言った。


 多留真「ブラジャーも外せ」

 

 ブラウスまで脱いだ以上,ブラジャーを外そうが外さまいがさほど変わりはない。


 夏江「おっぱい触るのは3分間だけよ」


 夏江はそのようにいいながらブラジャーを外した。貼りのあるDカップのおっぱいが露わになった。垂れたおっぱいではない。弾力があり,張りのあるおっぱいだ。


 多留真は,生唾を飲んで,夏江のおっぱいを触った。そして,母乳が出ることのない乳首をやさしく吸った。


 

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