皇まりあの復帰配信2

長くなったので分けます。後半は今夜20時に投稿されます。






 コメント

:オッケー!

:はーい!

:後輩を守らなくちゃだもんね

:流石先輩


まりあ「まあ時間はいくらでもあるし、セレナーデの思い出話から始めようかな。おいコメント欄、セレナーデの思い出挙げてけ。お前らセレナーデの思い出色々あんだろ」


 コメント

:急に言われましても

:唐突な無茶ぶり

:スパチャしすぎてクレカ止まったことかな

:化け物おるぞw

:マ〇クラバーベキュー

:小金ゆきあわかりて選手権

:クリスマス歌枠リレー(初めて観たセレナーデの配信)


響「スパチャしすぎてクレカ止まったんですって」

まりあ「身を削りすぎだろ……むしろ誰にスパチャしてたのか気になるわ。その人誰推しなんだろ」

響「名前の横に「金魚の糞」って書いてありましたね」※ゆきあのファンネーム

まりあ「おお……強く生きるんだぞ。人生はそう悪いことばかりじゃないからな」

響「そうですね……」

まりあ「まあそんなことはいいんだよ。私はそんな老後みたいな話をしたいわけじゃないんですよ」


 コメント

:思い出話するのが老後なのか

:別に老後ではないだろ

:まりあが振ったのに...


まりあ「なぜ私が急に思い出話を振ったのかと言うと、セレナーデの軌跡を語りたかったんよ。軌跡ってあれな。奇跡の世代のほうじゃなくてなんかエモいほうな」

響「ほうほう、セレナーデの軌跡ですか」

まりあ「あんまり話してこなかったでしょ?」

響「確かにそうですね」

まりあ「まあ色々ありましたよ。セレナーデは私とゆきあ……あ、名前言っていいんだっけ?」

響「いいですよ別に! 犯罪者じゃないんですから」


 コメント

:草

:草

:いじるなあw

:まりあが一番楽しんでそうw


まりあ「あ、そう? じゃ遠慮なく。セレナーデって私とゆきあで走り出したグループなんだよね」

響「全ての始まり、1期生」

まりあ「そうそう。まだFPSが禁止されてなかった時代ね」

響「え、そうなんですか?」

まりあ「実はそうなんだよ。今でこそ全面的に禁止されてるわけじゃん? でも昔は普通にやってた」

響「禁止……されてますかね?」

まりあ「え、だってカリキュラムに追加されたじゃん。FPS系のゲームは控えるようにって」

響「まりあ先輩それ言っちゃだめなやつです」

まりあ「え?」


 コメント

:まあ察してはいた

:あの事件以降だめになったのは明らか

:禁止されてるの?

:初耳だわ

:それ言っていいやつ?w

:さらっと暴露してて草

:やっぱりFPSやったらあかんかったんか...

:V箱でFPS禁止って笑

:FPS=合コンらしいからな

:コーン配慮したのに報われないな


 コメント欄を見ても、やはり初耳の人が多かった。

 やば、周知の事実だと思ってたけどそうじゃなかったみたいだ。

 の後、セレナーデライバーにカリキュラムが配布されたのだ。

 うーん、若干失言しちゃった感はあるけどもうしかたない。

 表に出ていない運営方針をタレントが暴露する形になってしまったな……まあ無傷で配信を終えられるとは思っていなかったからこれくらいどうってことないけど。


響「まりあ先輩、今日は事務所の息の根を止めにきました?」

まりあ「ま、まあ今ってほら、事務所大忙しだろうしこれくらいの失言すぐ埋もれるって。それに隠そうとする方がよくない! そういうところから信用失墜とかが起きるんだよ」

響「まあそれは……そうかもですけど」

まりあ「そうだよね! でも何かあった時は一緒にやめてくれる?」

響「私を引き込まないでください」

まりあ「なんでだよ!」


 コメント

:こっちがなんでだわ

:そりゃそんな修羅の道同行したくないだろ

:まあ実際驚きはした

:でも公表したらしたで叩くんでしょ?

:セレナーデは運営がなあ

:タレントにも問題あるだろ

:一番の癌はいちいち騒ぎ立てるリスナーな


まりあ「まあ、とにかくね。セレナーデは私とゆきあから始まったのよ。その頃はグループも今ほど"アイドル"って感じじゃなくて、どっちかと言うと"配信者"のグループだったのね」

響「そうですよね。セレナーデがVtuberアイドルの箱だって認識され始めたのっていつ頃からなんですか?」

まりあ「いやね、面白いことにセレナーデが明確に「アイドル」って言い方をしたことはないのよ」

響「え、そうなんですか? 意外です」

まりあ「そうなの! たしか2周年くらいの時に、あるネット番組にセレナーデが出たんだよ。その時に共演した人たちがいたんだけど、その共演者がみんなアイドルだったの」

響「え、アイドル番組だったんですか?」

まりあ「そうだったみたいなんだよね」

響「でもセレナーデはアイドルって言って売り出してなかったんですよね?」

まりあ「それが不思議なんだけど、どこかで伝わり方が違ったのか番組プロデューサーの演出なのか、なぜかうちがVtuberアイドルグループだってことにされてて」

響「えー!」

まりあ「番組はゴリゴリのアイドル番組だったよ。芸人さんが司会で、無理難題を吹っ掛けられたり冷水を浴びせられたり、箱の中の蛇を掴ませられたり、まあ色々させられまして」

響「バラエティー番組の間違いでは……?」

まりあ「アイドルバラエティーって感じだね。そこが導線になって箱が伸びたから、アイドルグループだと思い込んでた人も多いみたいで。その辺りから運営がアイドル押しするようになったかな」


 コメント

:そんなこともあったなあ

:まだセレナーデが弱小だった頃だな

:アイドル扱いされるうち本当にアイドルグループになったのか

:セレナーデって芸人集団なんじゃ...?

:こういうこと業界ではよくありそう

:運営はせっかく呼び込んだ客を手離したくなかったんだろうな

:試行錯誤してたんだな


響「その頃のまりあ先輩とゆきあ先輩ってどんな感じだったんですか?」

まりあ「私はねえ、ぶっちゃけると正直やめたくてしかたなかったよね」

響「え」

まりあ「運営の人に言われた通りにやっても伸びないし、心ないこと言う人もいるし、そもそもPCに向かって喋るのが向いてなかったのよ」


 コメント

:まじで?

:そんなんでよく続けられたな

:やめないでいてくれてありがとう

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