452. レジスタンスのリーダーとお話準備
私たちは本物の第三王子と第四王子を連れてきた功労者ということになり、レジスタンスのリーダー、バリアスさんと話をすることになった。
バリアスさんの方は最後に残った公爵家の攻略に行っているそうだが、それも終わりこの街へと帰ってくる途中らしい。
どうやら、第三王子と第四王子が本拠地として使っていたこの街を、レジスタンスも今後の拠点として使うようだ、
なにか政治的な意図があるんだろうね。
「すまないな。バリアス殿は明日到着予定だ。それと、君に失礼なことをするかもしれない。先に詫びておこう」
「はぁ……。そんなに困った人なんですか、バリアスさんって?」
「まあ、レジスタンスのリーダーではある。有能な指揮官であり武人でカリスマもある。だが、なんでも自分の思い通りに行くと考えている節があってな。自分の考えているとおりにことが運ばないと癇癪をおこすのだよ」
それは、リーダーとしてかなりだめなヤツでは?
そんな人がリーダーを務めていて大丈夫なんだろうか、このレジスタンスって。
宿は用意してくれるって言われたけど、さすがに敵か味方かはっきりしない相手の用意した宿に泊まれるほど図太くもない。
この日も街の外に出て野営をする。
さて、レジスタンスのリーダーと会ってなにを話したものか。
「ふむ。まずはこちら側の用件を伝えることじゃな。第一に、第三王子および第四王子の勢力圏外への手出し禁止。第二に、街の住民への暴行や略奪の禁止……は、もう既に遅いようじゃが」
「ですね。しかも、旧国家を統一しようと画策している。話が通じるでしょうか?」
「通じなければ通じないでよい。タラトの力で脅して帰るまでじゃ」
「それで手を引いてくれますかね?」
「タラトの力を見て手を引かないのはよほどの馬鹿じゃ」
その可能性も捨てきれない、そう言いつつもプラムさんとしては、馬鹿ではないことを祈るしかないらしい。
私も不安になってきた。
そして、翌日。
お昼頃にレジスタンスから使者がやってきてバリアスさんとの対談の準備ができたそうだ。
ちゃんと話が通じる相手かな?
グラフさんもサポートについてくれるらしいけど、どうにもあまりいい予感がしない。
本当に面倒なことにならなければいいんだけど。
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